『ロケットガール』を読んだ

小型ロケットで有人飛行を実現するために小さな体格の女子高生を抜擢するというトンデモな展開と、地に足着いた考証でリアリティを醸し出す実に軽快な「if」サイエンスフィクション。 10年前に刊行された作品の新装版ですが、ハイブリッドエンジンとかスキンタイトとか、今実際に案として挙がっていたり開発が進んでいる技術が持ち出されているあたり妙な説得力を持たせ、ストーリーはトントン拍子に進むように見せかけたところでドンデンを返し、なおかつ捻りの利いたエンディングがとてもテンポ良く読めてしまいます。 ちょくちょく専門的な用語が出てきますが、面白いほどスイスイとページが進みました。 今月完結巻が出て来年2月からアニメ化らしいので楽しみです。


女子高生、リフトオフ!―ロケットガール<1>
著者:野尻抱介 出版:富士見書房 発売:2006/10

天使は結果オーライ―ロケットガール<2>
著者:野尻抱介 出版:富士見書房 発売:2006/11