種子島:H-IIAロケット11号機・「きく8号」打ち上げ見学日誌 061218(打ち上げ当日)

※写真と動画をUPしました。

■晴天


朝、目が覚めると風もおさまり絶好の打ち上げ日和になっていました。 夕方までは好天が予想されているので気象条件は完璧。 未明には機体が射点に移動され明け方頃から燃料注入が開始されているようです。 いいねえ。

■12:00 長谷展望公園に到着

晴れ。

流石に人はまばらで、まだ数人しか来ていません。 雲がちらほら浮いていますがこれがもてばかなり見られそうです。 9号機の時も同時刻はこんな天気だったんですが!!

204を肉眼で確認。 やっぱ4本付いてるよ… というか明る過ぎて液晶ファインダー見づらい。 双眼鏡忘れたんですよね('A`) しかしやはり光学12倍はなかなかの威力、SRB-Aのシルエットがはっきりと見て取れました。

手ブレがたまりません

ああ、やっぱり三脚ホシス。 カメラ買ったのが出発前日というのはやはりネックになったなあ… まあなるべく肉眼で観て、カメラは最低限ヤマカンでいくことにします。 前回はカメラに夢中になっている間にあっというまに雲に入って後悔しましたからね。

14:50 引き続き晴れ

いい天気です。 かなり青空の割合が増えてきました。 打ち上げ40分前。 徐々にギャラリーが増え始め、多分前回の9号機見学の時より多いような気がします。

■ 8分前、カウントダウン開始

打ち上げ前のこの感じはいいですね、なんかこう血が冷たくなるって言うか。(石丸)

10秒前

ギャラリーの中でカウントダウンが沸き起こる。

15:32 リフトオフ

打ち上げ2秒後、発射台をほぼクリア

打ち上げ6秒後、速ええ!

おおお、9号機のSSB2ペア同時点火を軽く上回る物凄い加速! まさに最強のH-IIA、1000トンもの推力を放ちながらあっという間に空高く突き進んでいきます。 ゾクゾクと背筋が痺れ、あまりの加速に思わず口がポカーン。 その凄まじい噴射は強い日差しの中にあってなお眩しく、地鳴りのような爆音が到達し歓声が沸き起こり、どこかで子供が泣き出すw

打ち上げ18秒後

打ち上げ32秒後

打ち上げ69秒後、もはや点


ここまでくるとほとんど真上を向いたアングル。 ロケットは重力を突き裂くかのように炎を噴きながらなおも天に向かって一直線です。 すげぇ… まさにこれが観たかったんですよ。



打ち上げ後1分40秒、SRB-A燃焼終了直前、高度約60〜70kmなので適当ですが直線距離100kmくらいでしょうか? ここまで手持ちで追跡しましたが、SRB-A燃焼終了と同時に地球の丸みに沿って飛ぶロケットが手前の噴煙の影に隠れた瞬間にカメラは見失う。 もう少しでSRB-A4本分離が捉えられたのにここだけが無念です。 そんな瑣末な事には意も介さぬごとく、ロケットはなおも飄々と空高く舞い上っていきます。


デジカメで撮ったのでシャッターがそのまま入っています。 CCDカメラなので、噴煙の強い光で発生したスミア(縦線の光のようなノイズ)あり。

16:00 ETS-VIII分離


きく8号」は見事に軌道投入されました。 ここでまた拍手が。 自分も拍手。 見事な、凄い打ち上げでした。 種子島まで来て本当によかった! そして打ち上げ成功おめでとうございます。 お疲れ様でした! 今後「きく8号」は約1週間かけて大型アンテナ展開や静止軌道投入などのイベントが控えてますので、これからもまだ目が離せません。
そして射点に目をやると、4本のSRB-Aに焼かれ真っ黒焦げ。さすがだ(ちなみにこの撮影は設定ミスッて酷いことに)


宿に戻ると、どうやらおかみさんも「湯」に打ち上げを見に行ったようで、すごく綺麗だったと喜んでおられました。 ここ5機ほどは曇空での打ち上げが続いていましたから、目の肥えた地元の人であっても今回のは見応えがあったのでしょうね。

ミッションバッジ

H-IIAロケット11号機による技術試験衛星VIII型「きく8号」(ETS-VIII)の打上げ結果について [JAXA]

SRB-A分離などに若干の誤差があったものの問題無く軌道に投入され、衛星の太陽電池パドル展開も確認。 順調なようです。