『ロケットガール3』を読んだ

フランス人クルー「アリアンガールズ」によるアリアン5での有人月往還計画にバックアップとして参加するはずが、徐々にトラブルに巻き込まれて… という、序盤はいつもながらの展開ですが、しかし後半になるとこれがまたスピード感があって、脳裏に克明な月面の状景が迫ってくるような迫力ある描写が素晴らしかった。 氷が存在すると思われる前人未到の月の北極・永久影、さらに「スピード」にも程がある人類最速の脱出劇。 そして最後には実にユニークなオチで和みましたw
その殆ど全てが現在の技術と物理の水準で語られ、とても快活な読み心地のSFでした。 いやー良かった、特にこの3巻は格別。 2月に始まるアニメは2巻までの内容だそうですが、楽しみです。


私と月につきあって―ロケットガール<3>
著者:野尻抱介 出版:富士見書房 発売:2007/1