中国破壊衛星の破片、「だいち」軌道に接近 [朝日]

平山さんはデブリを監視、追跡している北米航空宇宙防衛司令部が公表した軌道データを使い、約650個のデブリとだいちの軌道を比較した。その結果、高度約700キロのだいちの軌道に、南極上空で約1.4キロまで接近するデブリが見つかった。10キロ以内に近づくデブリは、計18個あったという。

だいちとデブリは、いずれも南北両極の上空を通過する極軌道を飛んでおり、両極付近で軌道が近づく。平山さんは「10センチ以下の小さなデブリは追跡できておらず、さらに接近するデブリがあるかもしれない」と話す。

デブリの軌道は地球大気の空気抵抗などで変化する。宇宙機構デブリの解析を続け、「今のところ衝突の恐れはない」とするが、だいちを運用する富岡健治・プロジェクトマネジャーは「危険性が増したのは間違いない。10センチのデブリが衝突すれば衛星は壊れるだろう。今回の実験にはとにかくあきれた」と話す。

やはりといった感じです。 数キロ圏内をニアミスするものが捕捉されているなら、捕捉しきれない極小デブリは倍じゃ到底収まらんだろうなあ。 おまけに「だいち」と同様の極軌道はISASの天文衛星もたくさん回ってるし…

関連:風雲1号Cのデブリと「だいち」の軌道関係 [ごんざブログ]

こちらで交差する軌道の様子が視覚化された図がありますが、相当なものですね。

■関連:イスラエル、中国が対衛星兵器を開発するなら対抗手段を準備する [Technobahn]

イスラエルのアミール・ペレツ国防相は5日、米専門誌のインタービューに応じて「最近、中国が軌道上にある衛星を物理的に破壊できる能力があることを証明した。こういった能力に対してイスラエルは将来、敵国がイスラエルの衛星を破壊するかもしれないという最悪のシナリオを想定して準備をせざるを得ないだろう」と述べて、対衛星破壊兵器に対抗する兵器を開発する考えがあることを表明した。

見出しがちょっとアレですが、イスラエルもなかなか穏やかではない面持ちのようです。