『秒速5センチメートル』を観た

予約していたのが先日届いたので観てみました。 流れとしては3部に分かれた長距離恋愛ものという感じでしょうか、写実的なものの描写は流石と思いました。 最終話のあの終わり方がそれまでの対比でなんとも救いが無いですね。 原風景を取り戻したのが唯一の救いという感じで。
あと、実は前情報をほとんど調べずに注文してその後知ったのですが、2話目の「コスモナウト」は種子島が舞台で、種子島といえばやはりというかH-IIAロケットが登場してきます。 何度か種子島に足を運んだ自分も「ああ、こんな感じ!」という風景がいっぱいで、見渡す限りのサトウキビ畑や海辺のサーファーもまさにこの通りでした。 2話目のあのタイミングでロケットが打ち上がるシーンも、夕闇に尾を引くロケットなんて現地でもなかなか見られるものではないので(実際のH-IIAでいうと7号機くらいかな)、晴れていたら島じゅうどころか本土からも見えそうですね。 美しいコントラストに痺れましたが、実際に見られたらもっと鳥肌立ちっぱなしだろうなあー。 地球周回衛星を専門にしてきたH-II系も最近の流れで探査機の打ち上げも請け負う事になってきましたし、劇中のような深宇宙探査機もまんざらフィクションではないですね。 なんか新海監督はとにかくロケットが描きたかっただけという話らしいですがw、なんか自分的には2話がとても美味でした。 趣味丸出しですみませんw


秒速5センチメートル
監督:新海誠

追記:

何度か見直してみましたが、このラストは主人公が10年かけてようやく吹っ切った、振り切れたという事なんでしょうかね。 あのロケットのように、もしくは太陽の引力を振り切った探査機のように。 秒速5センチメートルという速度は一瞬にしてみればゆっくりですが、10年で約1万5千キロメートル、距離にして地球の直径を超えてしまっています。 年月というのは重いものですね。 なんか最近こういうの身にしみます。