3年後打ち上げ目標、上空180キロ「超低空衛星」開発へ [読売]

新衛星は、太陽電池を側面にはりつけた形で、長さ約3メートル、重さ400〜600キロの小型。衛星は通常、高度500〜1000キロを回り、推力は持たないのが一般的。ロケットで打ち上げた勢いで、慣性飛行を続ける。

高度180キロでは、わずかな大気の抵抗があり、普通の衛星だと推力を失い、2〜3日で地球の大気圏(高度約100キロ内)に突入する。新衛星はこの課題に対し通常のロケットエンジンの10倍の性能を持つ「イオンエンジン」を搭載して高度を維持し、3年以上も周回できるという。

イオンエンジンは、小惑星探査機「はやぶさ」でも高性能が実証された宇宙機構の独自技術。超低高度なら小型カメラでも十分機能する。また、レーダーを搭載すれば、少ない電力で高い解像度を持つ観測衛星になるという。

費用は搭載機器にもよるが、コストは従来の衛星の3分の1〜5分の1に抑えられると宇宙機構ではみている。3種類の大型センサーを搭載した観測衛星「だいち」は550億円の開発費がかかっている。

日本の衛星は高度600キロ以上を周回。国際宇宙ステーションでも330〜480キロ程度。来年、欧州宇宙機関が高度250キロを回る衛星を打ち上げる予定だが、宇宙機構の新衛星は、それをしのぐことになる。

ほほーっ、これはかなり挑戦的な計画ですね。 例えば「だいち」のようなオールインワンそのままは無理にしても、単一のセンサに特化させればそのままで3倍の解像度の向上が得られそうです。 単純に考えればですが。 にしても、この高度で3年以上ですか。 「ひてん」によるエアロブレーキ実験は120kmでしたから、それよりちょっと高い所をぶん回すわけですよ。 凄いですね。
で、この打ち上げが3年後目標ってことはもう既に開発段階でしょうか。 「エアブリージングイオンエンジン」なんてものも聞きますが、これとは何か関係してくるんでしょうか?