ギョーザ中毒事件 日中“対立”の構図 [産経]

いやあ、何が何でも幕引きする気満々ですなあ('∀`)

中国公安省の会見は、日本の捜査当局の鑑定結果を否定するために開かれたと言っても過言ではない。特にメタミドホスを袋の外側から浸透するかどうかの実験は、内部犯行説を否定するためには不可欠の実験だったといえる。実験はマイナス18度の条件下(ギョーザの倉庫保存、輸送、販売時の冷蔵温度)で、1%、10%、30%、60%と濃度の異なるメタミドホスに袋を漬けたところ、いずれも、10時間以内に袋の内側に浸透したという。

会見では、不純物が検出されたことで、日本側が中国製のメタミドホスとしたことにも「各国で生産する中に普遍的に存在する。被害の元となったメタミドホスの成分検査をもって、どこで生産されたものか判別することはできない」と述べ、第3国で生産された可能性をにじませた。しかし、実際は、中国ではメタミドホスは禁止されたとはいえ、今も国内に多く存在しており、これまでもたびたび、中国国内で同剤による中毒事件が起きているのも事実だ。

中国捜査当局はこの日の会見で、包装・保存・包装材料保管に関した55人の天洋食品従業員らを重点的に調査し、全員がシロだったと強調、中国内に容疑者はいないとの“安全宣言”を行った。

この記事では「メタミドホスに袋を漬けた」とありますが、別記事では袋に塗布したというふうにあります。 まあどっちにしろ、たった10時間そこらで濡れた液体が浸透する包装ってどうなの? そもそもどういう溶剤に溶かしたのか?

>薬物、外から浸透「ありえない」 袋2層、専門家指摘 [朝日]

国立医薬品食品衛生研究所毒性部は「においが移りやすい冷凍庫で保管される冷凍食品の包装は、においを通さないことが重要で、多層のラミネート構造になっている。農薬と比較にならないほど、分子が小さいにおい成分すら通さないのに、メタミドホスが浸透するとは通常は考えられない」という。

包装材を製造し、天洋食品に納入したのは、中国の「東洋製袋(蘇州)有限公司」。親会社の包装資材メーカー、東タイ(東京都台東区)によると、袋は厚さ約0.05ミリのポリプロピレン製で、170度の高温や圧力に耐えられる2層構造だった。

通常「ありえない」そうですが、仮にそれが染み込んだとすれば袋の品質や流通経路の安全性が問われるわけで、いずれにしても中国はもっと問題意識を持つべき事になります。

ギョーザ事件は日本人が“犯人”? 日本人記者拘束で中国世論沸騰 [産経]

中国製ギョーザによる中毒事件で、中国国家品質監督検査検疫総局の魏伝忠副総局長は28日の記者会見で、「日本人記者が2月15日、農薬メタミドホスを購入し、持ち出そうとしたため、地元の警察に摘発された」と発表した。中国のインターネットで大反響を呼び、ギョーザ事件は「日本人の仕業」の大合唱になった。

摘発されたのは共同通信中国総局の記者。共同通信によると、発売禁止のはずの農薬が入手可能かどうかを確認するために購入した。ギョーザ製造工場がある河北省から北京に戻る途中に検問で止められ、約3時間にわたって拘束され事情聴取を受けたという。

同農薬は2008年1月1日から中国国内で生産、販売、使用、所持が禁止されている。共同通信の伊藤修一編集局長はこの件について「取材上の行為が中国の法律に反したことは遺憾だ」とのコメントを発表した。

このニュースで解る事といえば、中国国内では容易にメタミドホスが入手できるという事でしょう。 この記者にメタミドホスを売った業者が摘発されたかどうかまでは推し量ることはできません。

メタミドホス載せたトラック横転 2.5トン流出 [中国情報局]

有機リン系殺虫剤メタミドホス約5トンを載せ、湖北省内の高速道路を走行していた中型トラックが24日午前6時ごろ、宜城市付近で横転した。衝撃で瓶が破損し、中身のメタミドホス約2.5トンが漏れ出した。27日付で武漢晩報が伝えた。

周囲には刺激臭が立ち込め、風下に当たる地域の住民が避難を余儀なくされた。またメタミドホス処理のため、高速道路が一時通行止めになった。防護服を着用した消防隊員約30人が現場に駆けつけ、処理に当たったところ、約7時間後に通行止めが解除された。この事故でトラックに乗っていた1人が軽いけがをした。

なんかさらっと書いてありますが、現状はこんなもんですか。