ブラン試験機、ドイツの博物館へ [sorae.jp]

ロシアの宇宙往還機「ブラン」の試験機「Buran OK-GLI」は3月6日、バーレーンを出発し、4月2日にドイツのロッテルダムに到着した。今後、船での輸送は引き続き行われ、最終目的のシュパイアー技術博物館には4月12日に到着する予定。

ブランはロシアが開発した宇宙往還機である。形はアメリカのスペースシャトルと似ているが、無人で帰還できることや、打ち上げ方式が異なることから、真似ではなく、ロシア独自の技術も多く導入されている。

ブラン初の打ち上げは1988年に無人で行われ、成功したが、その後、RSCエネルギア社の民営化に伴い、予算不足となり、開発が中断された。ちなみに、この本物のブランは現在もモスクワのゴーリキイ公園で展示されている。

ブランの開発段階で、いくつもの試験機が製造されており、今回のOK-GLIもそのうちの一機で、滑空試験用に使用されていた。ブランの開発中止に伴い、OK-GLI は2000年にシドニー、2002年にバーレーンで展示され、そのまま放置されていた。シュパイアー技術博物館が2004年に買取りを決め、今回の輸送に至った。

どうやらドイツに買い取られた「ブラン」は試験機の1つだったようです。 飛行試験のためのジェットエンジンが付いています。 主翼垂直尾翼がありませんね。 なんと哀愁溢れる機体。