月周回衛星「かぐや(SELENE)」の地形カメラによるアポロ15号の噴射跡の確認について [JAXA]

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これはスゲエ…

宇宙航空研究開発機構JAXA)は、月周回衛星「かぐや(SELENE)」に搭載している地形カメラ(TC)の観測データに基づき作成した立体視画像により、アポロ15号※1のエンジンの噴射によって生じた「ハロー」と呼ばれる噴射跡と考えられるものを確認しました。

この画像は、平成20年2月24日に地形カメラがアポロ15号の着陸地点(雨の海を取り囲むアペニン山脈の麓、ハドレー谷付近)を観測したデータを、研究者チームが処理を行い作成したもので、アポロ15号の噴射跡とみられるものが観測で確認されたのは、アポロ計画終了後としては、世界で初めてのことです。

あわせて、アポロ15号飛行士が撮影した写真と同じ風景を地形カメラの立体視画像から作成し、地形カメラの観測精度が高いことを確認したほか、同じくアポロ15号において確認されたハドレー谷の上部に30数億年前に噴出した溶岩流が積み重なる様子も把握できました。

赤い丸印の幅がおよそ300mほど。 地形カメラの分解能は約10mなので着陸機の残骸そのものまでは判りませんが、可視光で観測する地形カメラだけでここまで判別できるとは… マルチバンドイメージャーの画像分析もしてみると面白そうですねー。
あと、観測で得られた高度データから3次元処理した画像もいくつか載ってますが、アポロ15号の乗組員が撮影した月面風景の写真との整合性が物凄い。 こいつはかなり強力だ。 ハドレー谷の画像も圧巻です。

アポロ15号での写真


「かぐや」の3次元データ