No.1265 :ISS日本モジュールきぼう・運用ブリーフィング7/18 [宇宙作家クラブ]

「きぼう」の運用状況が報告されてます。

●きぼうに発生しているトラブルについて

●トラブルその1
きぼうのロボットアームから、輸送用の熱防護カバーをはずした時に、カバーと本体を覆う熱防護材との間をつないでいたボンディングタグがはみ出してしまった。

ロボットアームの関節などにかみこむ可能性はないことは確認した。

ただし、エンドエフェクタ(松浦注:ロボットアーム先端の“手”の部分)前のカメラの視野にはみ出したタグは、カメラの視野を若干遮る可能性あり。

次の船外活動で対処すべくNASAと交渉を開始している。

●トラブルその2
地上側の管制システムで不安定が出た。ソフトのバグ。
きぼうが取り付けられる一週間前から、NASA側機器を経由してきぼうのデータダウンリンクを開始した。まだきぼうが付いていないのでするとNASA側はダミーデータを流す仕様になっていた。
それを地上機器は「不正データ」と認識し、異常が起きているというログを出力し続けた。ログが巨大化してメモリーを圧迫、別のプロセスに支障を来した。

モリー使用量監視とメモリー増設を行う。ダウンリンクはつなぎっぱなしではなく、通信開始前20分から開始することにした。恒久的的対策としては、ソフトウエアにパッチをあてることになるだろう。

●トラブルその3
ハッチを閉じるまえのチェックで、船内実験室の16個の蛍光灯のうち3つが切れていた。2つは断線で、1つがどこか故障している。船内保管室の蛍光灯も1つ切れているので、合計4個の照明が使えなくなっている。
ステーションではランプがよく切れており、軌道上に保管してある予備がすでにない。補給待ち。欧州の補給機ATVのランプをはずして使い回すことを検討。また、次のフライトで、シャトルの貨物モジュール内で使用している同型の蛍光灯をはずしておいてくることも検討している。

地上系はこちらで対処可能、「きぼう」本体ではアームの先端になんか切れ端が飛び出してモニタカメラに写っているがまあそんなに気にならない程度なので今後対処を検討。 蛍光灯が3つ切れてたそうですが、これは10年以上前の特注品ですでに製造終了なので今後HTV用に開発しているLEDに換えていくのだそうです。