月周回衛星「SELENE(かぐや)」のリアクションホイール(姿勢制御装置)の一部不具合について [JAXA]

月周回衛星「SELENE(かぐや)」は、平成20年7月23日18時30分ごろ、4基あるリアクションホイール(姿勢制御装置)のうち1基に不具合が生じたため、当該リアクションホイールを停止しました。現在、原因究明を行っています。

リアクションホイールは冗長構成となっているため、正常に作動している残り3基を使用して「かぐや」の姿勢は安定して制御されており、「かぐや」のミッション達成への影響はありません。
(不具合の発生に伴い、運用手順の見直しが必要なことから、高電圧が必要な観測機器は一時的に観測を停止しておりましたが、今後、手順の確認作業終了後、すみやかに観測を再開する予定です。)

リアクションホイールの不具合という事で一瞬「はやぶさ」が頭をよぎりましたが、4つあるうちの3つが正常に動いているので支障は無さそうです。 まあ定常観測期間は7割方経ってますから、ミッション終了までは十分持つと思います。 ちなみに「かぐや」のリアクションホイール「はやぶさ」の時と同じ海外メーカーのIthaco社だそうですが(pdf)、今回は「はやぶさ」の時みたいに特に改造が施されているわけでも無さそうなので個体差でしょうか。
あと今年度打ち上げ予定のGOSATに搭載されるリアクションホイールは新型の国産だそうです。 海外製だとブラックボックスになるためトラブルがあっても自前で検証が出来ませんので、こういうところはどんどん国産化していって欲しいですね。