宇宙太陽光発電の実用化に一歩前進、ハワイ諸島間で太陽光エネルギーの長距離転送実験に成功 [Technobahn]

研究グループは宇宙太陽光発電の実用性を紹介する実験の一環として、米科学専門放送局、ディスカバリー・チャンネルの資金提供を受けて、太陽光を集積してレーザービーム変換する装置と、レーザービームを受光してそれを電力に変換する装置を製作。その上で、その2つの装置をハワイ諸島間に設定し、143km離れた地点で集光した光を使って発電を行うことに成功した。

今回、使われた集光装置は9枚のパネルから構成され、パネル1枚あたり20Wの電力を発電する能力があるものが使われたが、FAAの規制のため、実験にあたってはパネルあたりの出力を2Wに抑えて実施された。

今回の実験にかかった費用は約100万ドル(約1億円)。

マンキンス博士は宇宙空間に実用システムを構築するためにはこれをはるかに上回る費用が必要になると述べている。

宇宙太陽光発電に関しては既に米国防総省は昨年、100億ドル(約1兆円)の費用を投じて10年以内に実用化させるとの開発計画案「Phase 0 Architecture Feasibility Study」を公開し、注目を集めていた。

アメリカの研究グループも伝送実験に成功しているようです。 この分野には日本も研究を進めていて、2010年代初頭にも実験衛星を打ち上げる計画と報じられています。 これは負けていられませんね!

追記:

太陽エネルギーを150km無線伝送:「宇宙太陽光発電」への第1歩 [Wired Vision]

Discovery Channelがスポンサーとなった今回の実験は、日本とテキサス州カリフォルニア州の研究者の協力を得て行なわれた。その結果は、5カ月足らずの期間、100万ドル以下の予算でも、宇宙太陽光発電衛星の実現へ向けて大きく前進できることを示すものだった。[神戸大学工学部情報知能工学科の賀谷信幸教授が「宇宙太陽発電衛星とマイクロ波無線送電」を研究しており、ハワイ島マウイ島間の送電実験に関係しているほか、神戸大学から大阪湾を挟んでの実験を申請中という]

今回の実験は件の日本研究グループも参加して行われたようです。