メラミン混入の恐れ、丸大が5商品自主回収 [朝日]

例の中国産メラニン配合乳製品が日本入り。

中国の大手乳業メーカー「伊利」などが製造した牛乳から有害物質メラミンが検出された問題で、丸大食品大阪府高槻市)は20日、伊利製の牛乳を原料に使っていた5商品を自主回収すると発表した。メラミン混入の有無については専門検査機関に分析を依頼しており、週内に結果が出る見通し。中国の食品汚染が日本へ拡大する可能性が出てきたことを受け、厚生労働省農林水産省は同日、乳製品やその加工品を中国から輸入した業者や食品関連の業界団体に、メラミン混入の可能性について点検するよう指示した。

丸大食品によると、回収対象は同社の中国子会社「青島丸魯大食品有限公司」(山東省)が製造した「抹茶あずきミルクまん」「クリームパンダ」「グラタンクレープコーン」と、生産委託先の中国工場で製造された「角煮パオ」「もっちり肉まん」の計5商品。この5商品の9月の出荷実績は、計約5100個。

高槻市保健所の調べでは、5商品のうち、「グラタンクレープコーン」は9月中に全国約240のスーパーや小売店に出荷されていた。出荷先は沖縄県を除く北海道から九州まで広く分散しており、同保健所は全国の自治体に情報提供した。「抹茶あずきミルクまん」または「クリームパンダ」が出荷されたのは約60店舗、「角煮パオ」または「もっちり肉まん」が出荷されたのは約10店舗だった。

丸大子会社が製造した3商品に使われた牛乳は、大手商社の住友商事の仲介で、昨年から今年夏までに計40トン超を仕入れた。まんじゅう皮のつなぎ材料などとして使われていたという。

この丸大が仕入れた牛乳にもメラミンが混入していたかどうかは現在、不明だが、「混入している疑いがある以上、自主回収に踏み切らざるを得ない」(同社総務部)と判断したという。

メラミン乳混入 検疫の盲点に厚労省驚き [産経]

メラミンは工業用の樹脂として使用されるため、厚労省は「食品に混入することはあり得ない。国際的にも食品の添加物にはなり得ない」(同)として検査項目に入れていなかった。しかし、中国では牛乳を水で薄めてもメラミンを混ぜることで、タンパク質を高く見せかける「贋造」が横行していた。

現在の検査項目は大腸菌などの細菌、食品添加物抗生物質残留農薬に重点が置かれている。「終戦直後の厚生省(当時)は、酒にメチルアルコールが混入していないかなどさまざまな『贋造』を検疫で調べていた」(厚労省幹部)というが、近年、品質を重視する消費者志向から「贋造品」を輸出してくるケースは皆無だったという。

厚労省幹部は「工業用の化学物質は数万種類はある。次は何が出てくるか分からない中で、検査をするのは費用に加え、技術面でも不可能。日本の輸入業者が、中国の工場に衛生管理者を常駐させて、原料から製品まで一括管理するしか手がない」と検疫体制の限界を認めている。

しかしまあ、よくも今時工業用樹脂なんて混ぜ込む気になれるものですねえ。 事故米の件もあるのであまり大きな口は叩けませんが、普通に使用材料みたいに扱われてるとはまさに別格。 検疫もそんなところまでは前提にしようがないので検査もすり抜けたといった所だそうです。