技術試験衛星VIII型「きく8号」のイオンエンジン異常について [JAXA]

平成20年1月15日に発生したイオンエンジンの異常(平成20年1月28日プレス発表※1)により、A系統の電源部(電源A)とA系統のスラスタが使用できなくなり、B系統の電源部(電源B)とB系統のスラスタを使用して継続して運用してきましたが、平成21年7月7日にB系統の北側・南側スラスタが選択できない異常が発生し、スラスタ噴射ができなくなりました。

これまでに軌道上確認作業やテレメトリデータの解析、部品の調査・検討作業等を実施した結果、今回のイオンエンジンB系異常は、電源Bに実装されているIC部品の故障であることが判明しました。今後はバックアップの化学燃料スラスタ(※2)により南北軌道制御を行うことで、予定された3年間のミッション運用に支障はありません。また、同衛星による実験は正常に実施しており、問題はありません。

うむ、どうやらB系統のイオンエンジンも動かなくなってしまったようです。原因は電源搭載のICの故障。スラスタ自体は大丈夫っぽいのにこれは痛いなあ。ちなみに今後は通常のヒドラジンスラスタで制御を行なうそうです。