『クローズアップ現代−日本初の宇宙輸送船 HTVの挑戦』を観た

30分と短い尺の中でしたが、HTVの紹介〜ミッションまとめ〜将来構想と上手く纏められてました。スラスタの温度が上昇した時の話は、A系とB系を交互に切り替えて乗り切ったという話も出して欲しかったですけど。でも流石NHKはいい絵を用意してますね。H-IIBが明るく照らし出した宇宙センターの浜辺の光景は綺麗だった。そしてあの「っしゃあああああ!」というガッツポーズは歴史を刻むガッツポーズ。あの後なんとISSから直接若田さんに「美しい補給機!寿司どこ!?(意訳)」という祝電が届いたそうです。というか若田さん本当に何でも嬉しそうに話しますよねw

後半は有人化の話に移りましたが、やはりJAXAの宇宙飛行士をはじめとしたフロントマンや中の人がこうして公然と言及するに至ってはかなりの気運の高まりが見て取れます。あとはやはり政治の決断が待たれるわけですが、それについては別のニュースになりますが一定の言質が得られていますし状況としては良いですね。問題は今後どのような再編がなされるかという点ですが、的川先生も仰ってたとおり一定の予算がきちんとした枠組みの中で配分されることが大前提ですよね。気象衛星や観測衛星、天文衛星や探査機などなど多岐に渡るわけですから、優先順位以上に何かを取れば何かが潰れるという状況だけは避けなければいけません。

で往還機化ですが、JAXAからは曝露部や与圧部にカプセルを搭載したHTV-Rの案が出てましたね。これはプロジェクト化されれば6年くらいで試験機を飛ばせるそうですが、MHIも独自に有人機の研究を行なっているらしく、背後にはさりげなくH-X220的なデザインも。こちらは2020年を狙っている模様。的ちゃん曰く今やってる研究の資金は持ち出しじゃなかろうかという話でしたが、やっぱ国がしっかりプロジェクト化を後押ししてやって欲しいものです。あと「有人にお金が掛かるのは先入観」という発言も上手い。HTVについても言ってましたが、要素技術の積み重ねなんですよ。で、それは既にある程度持ち合わせている。意志決定が最後の大きな階段ですよね。