日本も有人ロケット、前原国交相が検討表明 [読売]

宇宙開発についてはずいぶん好意的な前原氏。代替射場発言はちょっと謎ですが。

宇宙開発担当の前原国土交通相は29日、「日本も自ら有人打ち上げができる能力を開発していかなければならない」と述べ、日本独自の有人ロケット開発に向け検討を進める方針を明らかにした。

宇宙開発を担当する大臣が、日本独自の有人宇宙開発に踏み込んだ発言をしたのは初めて。

表敬訪問した宇宙飛行士の若田光一さん(46)が「日本が世界に貢献するには独自の有人打ち上げ能力、有人宇宙船が必要」と呼びかけたのにこたえた。前原国交相は「有人打ち上げはどうしたら可能なのか。一つの大きな目標ができた」と語った。

どうやら若田さんが切り込みをかけて前原氏がそれに応えた形。まあ前原さんの党内における立ち位置はちょっと微妙ですが仮にも担当分野のトップにある人から言質を得たのは結構大きいですよね。

日本独自の有人宇宙活動については、政府の「月探査に関する懇談会」が来年6月をめどに、月探査に関連して、その是非について報告書をまとめる。数兆円ともいわれるコストや、人命をかけることの意義が課題とされている。

NASAの将来計画が不安定な現状としては、一足飛びな有人月探査計画よりもまず日本独自の有人飛行に焦点を置くのは地に足ついた(飛んでるけど)進め方だと思いますよ。人名の話に至っては、あのスペースシャトルに日本人飛行士を搭乗させている時点で何をか言わんやでありますから、あとは政治の話でしょう。信頼性としては基幹ロケットのH-IIAがかなり成熟してきていますし、これをベースに開発したH-IIBの成功もそれを証明しています。ちなみにこれまで日本のロケットは「脱出の猶予」も無いような打ち上げ失敗(例えばいきなり大爆発とか)は起こしていないんですよね。「きぼう」という有人モジュールも軌道上で運用中です。あとは生命維持、脱出ロケット、再突入…要素技術は既に揃っていると思います。