衛星かぐやが月面に謎の縦穴発見 基地好適の空洞が地下に? [共同]

月の表面に、地下深くに通じる直径60〜70メートルの縦穴が開いているのを、宇宙航空研究開発機構のチームが月周回衛星かぐやの探査データから24日までに発見した。

月でこうした縦穴が見つかったのは初めてで、チームは、穴の底に横長の空洞が広がっている可能性が高いとみている。実際に空洞が確認されれば、将来の有人月探査基地の有力な候補になるという。

チームは、かぐやの地形カメラや近赤外線カメラがとらえた月面の画像を詳細に分析。「嵐の大洋」と呼ばれる平らな地形に縦穴を発見した。

太陽光が穴の壁に作る影の形状などから、縦穴は深さ約60メートルまで真っすぐに伸び、深さ80〜90メートルに平らな底面が広がっていると推定した。

地球では、火山の溶岩が流れてできた地形の地下に「溶岩トンネル」などと呼ばれる空洞ができることがある。

嵐の大洋にも溶岩が流れた痕跡があるうえ、縦穴は通常、地下に空間がなければできないことからチームは、今回の縦穴は溶岩トンネルの天井の一部が崩落してできたと結論付けた。チームの計算では、地下空洞は高さ20〜30メートル、幅最大400メートル、長さ数十キロに及ぶ可能性があるという。

チームの春山純一宇宙機構助教は「空洞内部は、月面のような激しい温度変化がなく、宇宙放射線や隕石の飛来も防ぐことができ、月探査基地に最適だ」と話している。成果は近く、米地球物理学会誌に掲載される。

「かぐや」のデータからまた何か見付けたようです。大穴がポッカリ。どうやら溶岩チューブが崩壊した跡ではないかという話です。

月に巨大な洞穴?基地利用の期待も かぐやが「発見」 [朝日]

宇宙航空研究開発機構が、穴にわずかに差し込む光や形状を解析したところ、穴の深さは80〜90メートルで、底には幅370メートルの巨大な横穴がありそうなことがわかった。周囲はかつて火山活動が活発だったと考えられる地帯。地球の火山にあるように、表面が固まった溶岩の内部で、溶けている部分が流れ出してできた洞穴と見られるという。

解り易い図解あり。なるほど、かなり幅の広い空洞が続いていると推定されるようです。穴の形状や深さを考えると、隕石の直撃で突き抜けたという感じでしょうかね。この深さなら余程のことがない限りそう容易く崩落する危険は無さそうです。余程の事があったら地表にいてもヤバそうですしねw 上り下りが少し大変そうですが、実際これくらいの規模だったとしたら基地候補地としてはかなり安定した条件ですよね。極じゃないですけど。