次世代スパコン「予算削減」 事業仕分け3日目 [朝日]

独立行政法人理化学研究所が開発を進める次世代スパコンは、世界最高レベルの演算性能を目標に12年度の完成を目指し、神戸市のポートアイランドで建屋の建設が始まっている。これまで、今年度分を含めて計545億円の国費を投入。完成すれば、大気や海流など地球レベルの気候変動の予測や、地震による災害シミュレーションなどの研究のほか、ナノテクノロジー分野での産業利用などが見込まれる。

だが、仕分け人は「国民の目線で言うと世界一にこだわる必要があるのか」などと指摘。研究所側は「サイエンスには費用対効果がなじまないものがある」と反論したが、来年度予算の計上を見送るなどの予算削減が必要とした。

「和歌山カレー事件」の科学鑑定に使われた大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)も効率化が必要として、来年度予算要求(約85億円)の削減を要求した。

これはどうなんだ? スーパーコンピュータはまあNECの撤退とかがあって単純には言えないけど「世界一にこだわる必要があるのか」なんて言い方は技術の進歩を根本的に否定するものだと思いますが。スプリング8にしても何にしても、たった小一時間の議論で費用対効果で切って捨てられたら基礎研究涙目ですよ。まあざっと見てるとこの事業仕分けってホントに削減ありきという感じですね。

毛利さん「仕分け人」と激論、日本科学未来館巡り [読売]

政府の行政刷新会議が13日に行った「事業仕分け」で、日本科学未来館を巡り、館長を務める宇宙飛行士の毛利衛氏が同館の存在意義を強調し、「仕分け人」らと激しい議論を交わした。

財務省側が赤字と説明すると「高校、大学の経営で赤字と言いますか? この認識自体が官僚的発想だ」と逆襲。また、用意してきたパネルを持ち出し「低成長の中、来館者は伸びて90万人になった。ちゃんと見て」と仕分け人に反論した。激論の末の判定結果は「予算の削減」だった。

Twitterで上がってたmp3で聴きましたが、毛利さんのトークは切れ味鋭く仕分け人もたじたじな感じでした。それでも結果は「縮減」となりましたが、まあ間に挟まった財団法人を見直せという話は解らなくもないです。来週火曜日以降に持ち越されたJAXAもこれくらい強気に立ち回れるでしょうか? 何故かリストにHTVも入っちゃってますが、これは必要不可避のノルマですし下手にプロジェクト予算を搾り取られると信頼性が低下しISSクルーを危険に晒しかねません。