小惑星探査機 『はやぶさ』帰還へ [中日]
「わずかかもしれないが、小惑星イトカワに降り立った時に舞い上がった砂がカプセル内に入っているはず」
試料の処理を担当する安部正真・宇宙航空研究開発機構准教授は模擬実験などから八〜九割の確率で試料が採取できているとみる。
小惑星は地球などの惑星が誕生したころの状態をほぼ保ち、岩石の分析から太陽系形成の謎に迫れると期待される。
はやぶさは、イトカワへの着陸時に金属弾を発射し、飛び散った岩石片をカプセルに回収する計画だった。だが、装置がうまく働かず弾は撃ち出されなかった可能性が高い。
採取できていても、ごく微量ということは十分考えられる。だが分析技術が向上し「一ミリグラムもあれば十分調べられる」(安部准教授)という。
8〜9割て! そんな高確率なんですか。絶対帰還して欲しいですね−。
■小惑星探査機「はやぶさ」6月地球帰還 無事祈る鹿児島県関係者 [南日本新聞]
打ち上げ当時の観測所長の的川泰宣さんは「故障しても復活を遂げる様子はまさに不死鳥」と表現する。トラブルに見舞われながら、世界で初めて小惑星に着陸し岩石を採取するというプロジェクト。「日本の宇宙開発技術の集大成。次世代を担う研究者のやる気を大いに刺激した」と説明する。
内之浦の婦人会は、ロケット打ち上げのたびに、成功を祈って開発陣に千羽鶴を贈り続けてきた。鶴を折るよう各世帯を回った当時の婦人会長橋本雅子さん(75)=肝付町南方=は「元気をもらえるニュース。無事に地球に帰ってくることを毎日祈っています」。永野和行町長は「帰還の際は町をあげて喜びたい」と、広報誌の特集や横断幕の作成も検討している。