軌道情報 2010年3月23日[更新] [ISAS/JAXA]

3月20日現在、地球への瞬時再接近距離は、約4.6万kmです。まもなく、静止軌道の内側を通過することが確実になります。

ぐっと近付いてきましたね!

現在は、地球からみて太陽側(昼側)を通過する軌道になっていますが、それを太陽の反対側(夜側)を通過させる軌道へと移す必要があるわけです。スウィングバイして地球を出る方向は、夜側から接近すると逆の方向になります。
このとき、万一イオンエンジンが途中で停止することも考えると、一瞬でも地球に衝突させる軌道を通過させることはできないため、通過する軌道が南極のはるか上空を通るよう計画されています。

イオンエンジンの運転は3月の末まで継続しますが、運転を終了した時点では、誘導誤差が残ることが避けられないため、いきなり地球表面すれすれをねらうことは難しく、このため意図的に大きく離れた地点を通過するように、仮の目標を定めています。

ということで、再接近軌道が地球をまたぐような感じで軌道変換していくようです。少なくとも今週いっぱいはこの運転を続けてその後更に精密な誘導を行なうみたいですね、