はやぶさ、地球へ! 帰還カウントダウン [JAXA]

はやぶさ」帰還カウントダウンサイトがオープンしてました! 今週のはやぶさ君などもこちらへ。そして川口先生の寄せたコラムがいきなり泣かせます。

どうして君はこれほどまでに指令に応えてくれるのか?そんなにまでして。イオンエンジンの運転が再開したとき、そんな気持ちをもってしまった。われわれが、方策を考えあぐねていたならば、それは君を救う道だったかもしれない。使命を全うするのか?それとも、いやいやをしたいのではないのか。「はやぶさ」にはぜひがんばってほしい、と思う反面、その先に待つ運命は避けられないものかと思う。空力的に大気でジャンプする案など、力を得ることもできるのだが、度重ねた検討によっても、熱の壁が先に来てしまい、救えないことはわかっている。

この帰還の運用には、一度きりのチャンスしかない。万全の備えが必要だ。しかし、この万全さは、逆に、「はやぶさ」自身の最期を確実に演出してしまう残酷さにつながってしまう。おもえば、この運命は、化学エンジンがつかえなくなった2006年の時点でわかっていたことなのだ。帰って来るなというわけにはいかない。万全の準備とは、冷酷な準備でもある。「はやぶさ」が切り離すカプセルは、「はやぶさ」自身の思いを載せて、次の後継機への「たまご」となると考えるべきなのだろう。「はやぶさ」自身もそれを望んでいるのだ。

満身創痍。ハードウェアとしては、たしかにそうだ。しかし、自律機能や判断能力といったソフトウェア面は今までもちゃんと機能してきた。けなげにもがんばった。ところが、最近は、「はやぶさ」の頭脳や感覚にも老化が現れてきている。記憶であるRAM データレコーダにはビット反転が頻発し、頭脳であるDHU でも反転が発生、感覚器であるジャイロも反転が起きやすくなってきていて、動作も今や確実でない。そろそろ寿命が全うすることは、「はやぶさ」自身が感じているのかもしれない。これ以上、長い飛行を続けるのは苦しいだろうと思う。無理だろう。

この6月、「はやぶさ」自身が託したいことをやりとげられるよう運用すること、彼が託すことをかなえてやることが、彼自身にとって最良な道なのだと、ようやく悟れたと思う。

(´;ω;`)
大気圏をスキップさせる救済案なども当然検討してたんですね… 「はやぶさ」は使命を果たすと同時に燃え尽きる運命にありますが、その最期はしっかり見届けたいと思います。
さてこのカウントダウンサイトがオープンしたことに伴い、タッチダウン時に実況中継してたblogも再開(リポD画像も残ってます)、Twitterにもアカウント開設されています。中の人は複数名いる模様。

探査機カプセル 回収隊結団式 [NHK]

地球への帰還を目指している日本の小惑星探査機「はやぶさ」は、ことし6月、大気圏に再突入する際、小惑星の岩石が入っている可能性のあるカプセルをオーストラリアの砂漠に落下させる計画で、15日、このカプセルを日本に持ち帰る「回収隊」の結団式が行われました。

7年前に打ち上げられた小惑星探査機の「はやぶさ」は、地球と火星の間にある小惑星イトカワ」に世界で初めて着陸し、通信系統やエンジンのトラブルが相次ぎましたが、順調にいけば、ことし6月、地球の大気圏に再突入します。このときカプセルを分離し、パラシュートでオーストラリアの砂漠に落下させる計画で、15日は、神奈川県相模原市宇宙航空研究開発機構で、このカプセルを日本に持ち帰る「回収隊」のメンバーらが結団式を行いました。回収隊は、科学者や技術者などおよそ40人で編成され、カプセルから出される電波を頼りに落下地点を特定して広大な砂漠の中から直径40センチのカプセルを探し出すことにしています。このカプセルには「イトカワ」の岩石などが入っている可能性があることから注目されていて、宇宙航空研究開発機構川口淳一郎プロジェクトマネージャは「トラブルを乗り越え、ここまで飛行を続けられたこと自体、夢のようだと思っている。今後も全力を尽くしたい」と話しています。

あと2ヶ月。