H-IIAロケット18号機による準天頂衛星初号機「みちびき」の打上げ延期について [JAXA]
あらららら
三菱重工業株式会社および宇宙航空研究開発機構は、種子島宇宙センターからの準天頂衛星初号機「みちびき」／H-IIAロケット18号機（H-IIA・F18）の打上げを平成22年8月2日に予定しておりましたが、打上げを延期することとしましたのでお知らせいたします。
なお、新たな打上げ日については、決定次第お知らせいたします。
（理由）
「みちびき」に搭載されている、海外メーカから購入しているリアクションホイールに懸念事項が確認され、その調査検討には時間を要することが判明した。品質・信頼性の確保に万全を期し、かつ早期打上げを実現するために、部品を交換する必要が生じたため。
■準天頂衛星初号機「みちびき」の打上げ延期について [JAXA]
(a)現品の寿命性能評価を確認の後そのまま使用
- 10年以上の長期的な軌道上運用への影響を評価するための試験を、製造元で計画しているが、試験の評価が終了するのは早くとも今年12月末となる見込みである。
(b)新規ホイールへの交換
- 製造元で製造中のホイールを「みちびき」用に改修するには、「みちびき」に適合する電気回路を組み込み、試験をする必要があり、数ヶ月の時間を要する。
(c)現在のホイールの部品交換
- ホイールを取り外し、製造元において、回転支持部の交換を行う。
- 当該作業は、1ヶ月での交換、交換後試験が可能である。
上記から、（c）案を取ることとした。
■準天頂衛星初号機「みちびき」が打ち上げ延期 [産経]
ＪＡＸＡによると、リアクションホイールは米国製で、今月１７日にメーカーから潤滑油の中に不純物が見つかったとの連絡があった。搭載されたリアクションホイール４台をすべて米国で修理するため、打ち上げは９月にずれこむ可能性がある。
■衛星「みちびき」打ち上げ延期 部品交換、９月中目指す [共同]
現状でも正常に動くが、目標とする１０年以上の稼働には支障が出る恐れがあるため、搭載したリアクションホイール４台すべてで部品を交換することにした。
宇宙機構の寺田弘慈プロジェクトマネジャーは「延期は残念だが、打ち上げ前に見つかって不幸中の幸い。万全を期したい」と話している。
おぅ… 何かと思えばRWとは。米メーカとしか書かれていませんが多分これはIthaco社製なんでしょうね。そうと決まったわけではない時点でこう言うのも何ですが、「はやぶさ」でのトラブルはまあ専用のカスタムメイドだったんで仕方ない部分もありましたが、「かぐや」のトラブルでは製造工程でワッシャの向きを考慮してなかったのが原因でしたし、ちょっとケチが付き過ぎですね。
RW取り外し作業は明日24から行なわれ、1か月程度で修理されて戻ってくるようです。当然そこから射場作業はやり直しなので、ヘタしたら2か月くらい延期するかも知れませんね。
