小さな電池 好アシスト…探査機「はやぶさ」カプセル回収 [読売]

カプセルのビーコンを発信したバッテリー。

 ガスメーターの電源などに利用されているリチウム一次電池で、一般に使われる電池では最も劣化しにくく、低温でも使えるのが特徴だ。宇宙航空研究開発機構JAXA)から12年前の1998年、はやぶさへの搭載を打診され、単2サイズなど容量が異なる2種類のリチウム一次電池を提供し、2003年の打ち上げの際に搭載された。

 JAXAからパナソニックに再度連絡が入ったのは昨年2月。当初、帰還まで4年の計画が7年に延びたため、電池が作動して電波信号が発信できるか確かめてほしいとの依頼だった。

 パナソニックの社内分社であるエナジー社の清水敏之チームリーダーらが着陸直前まで1年以上にわたり、社内の研究所で計20回の性能試験を実施した。その結果、電池自体は宇宙でも12年以上もつが、マイナス10度以上でないと作動しないことを確認した。

 その結果を受け、JAXAは地球帰還前に、カプセル内にある装置をヒーター代わりに遠隔操作で動かし、電池を0度まで温めることができた。

あれだけ過酷な環境に晒されつつ当初の予定を3年過ぎても正常に動作。素晴らしいですね。