はやぶさウィークリーブリーフィング第5回 [大塚実の取材日記]

久々にナイスレポ来てます。

ヘラ自体を電子顕微鏡にもっていって
どのくらいの粒子がついているのか調べたい

この準備をしていた
そろそろ見る準備ができてきて
いま調整段階まで来ている

光学顕微鏡で見える物を拾ってあとに残った細かい粒子を
どうやって扱っていけるかを検討する段階になった
それが現在までの状況

Q 朝日新聞
電子顕微鏡でざっとは見たのか

A あまりきちんと個々の粒子は見ていないが
乗っているようだというのは確認しつつある

A 見ているものはある
形がどうこう見えるようにするには
ビーム強度などを調整しないといけない
そこまでは行っていない

Q どうすれば確定できるのか

A 結晶が綺麗に見えるとか
組成が分かるくらいまで顕微鏡の調整をしないと

A いかにもハズレというものを数粒見ただけ

どうやらヘラに付着した粒子を電子顕微鏡で観察するための調整段階に入っているようです。まだまだ奥の方は見れない状況。

上から顕微鏡でみて隅々まで見えるかというと
じつは回り込んだ場所が何カ所かあって
残念ながら普通に考えると見られない

マニピュレータの針が真っ直ぐ届かない場所もある
それは隅の部分

隅の部分は入り口に近い
入り口から粒子が入ってくると
ほかの場所よりも確率的に高いと思われる部分
そこに残念ながらアクセスできてない

Q 歯医者で使うような先が曲がったものなのか

A 曲がっているものを作りたいが
石英ガラスの中に電極が通っている特殊なもの
作るのが非常に難しい
電極が通ってないと静電気をコントロールできないので
通った状態で曲げないといけない
試作に苦労している

で、マニピュレーターについても真っ直ぐな針でアクセス出来ない場所用のものを制作中だそうです。

A B室はやってみないと分からないが
期待としてはA室よりも大きなものが入っていると期待している

Q B室の時期の目処は

A なんとか
時期の特定は難しい
12月までには行けるといいなと

Q 毎日新聞
初期分析の開始 3カ月後ろに
これは余裕があるのか

A 今までのペースを見てこれくらいならという感じ
B室を開けてみて大きな粒子がたくさん入っていて
初期分析が早くなる可能性がないわけではない

どうやらペースとしてはこれくらいで行ける感触のようですね。

Q 共同通信
初期分析で考えていたものの中で
これはできないと判断されたものはあるか
例えば有機物の分析とか

A ほとんどの分析はこのくらいのサイズでもいまは頑張れる範囲
当初予定していたのは一通りやると思う

A 隙間の部分というのは
B室に移ったときに中を解体する作業に入る
そこらへんで底の方の粒子も失われないように
一通りチェックした方がいい

完全に粒子を拾うのはムリだが
失わないように確認してからB室に移行したい

構造的にどうしてもA室→B室とアクセスする必要があるのでよりサンプルの期待されるB室は後回しになってはいますが、タッチダウンから5年も待ったのに比べれば全然。ゆっくり待ちますよ(´ー`)