<人には聞けない>大気圏突入時の高温 [東京新聞]

<Q> 小惑星探査機「はやぶさ」やスペースシャトルなどが大気圏に突入すると高温が発生するのはなぜですか?(岐阜市・男性)

<A> スペースシャトルの先端は表面温度が千数百度はやぶさのカプセルでは三千度にもなります。これは落ちてくる機体の底面で空気が圧縮されて温度が上がるからです。自転車のタイヤに空気を入れていると、ポンプが熱を持ってくるのと同じです。

 空気入れのピストンを押し込むエネルギーが、気体の圧縮を通じて熱に変わり、温度を上げるのです。宇宙船などの場合、落ちてくる機体の運動エネルギーが大気の圧縮を通じて熱に変わります。

 シリンダーもないのに大気はなぜ圧縮されるのでしょう。宇宙航空研究開発機構の阪本成一教授によると「極超音速で落ちてくるため、空気が逃げる時間がない」からです。

 押された空気が周囲に逃げる速さは、音速(地上では秒速三百数十メートル)程度。スペースシャトルはやぶさは、音速のおよそ二十〜四十倍の速度で落ちてくるので、逃げる前に圧縮されるそうです。

解りやすい解説ですね。逆に圧力を下げるとひんやりするのはスプレー缶などで体感出来ます。