『はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話』を読んだ

川口先生自ら筆を執った著書。プロジェクトの中心人物だけあってとても詳細な記述であると同時にとても平易な文章で書かれているためとても読み進めやすく、布教用としてもうってつけですw
小惑星ランデブーなら出来る」と検討していた案があっさりNASAに先を越された話やミネルバの投下をとても悔いているという話、また安全コマンドの混入と一口に言っても2つのコンピュータ間で複雑に処理されているものであったこと、補充電回路の摩訶不思議、最後の運用などなど、ここだけの話も盛りだくさんなのでマニアも一読の価値ありでしょう。あの落書きへのジェラシーも綿密に描写されておりニヤニヤすることうってつけです。もちろん最後に宇宙開発への投資のあり方についての一言も忘れてはいませんw
そしてイトカワ由来の微粒子発見の報には思わず胸が熱くなりました。

 
はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話 [単行本]
 著者:川口淳一郎
 出版社:宝島社
(2010/12/10)