はやぶさカプセル内の微粒子の初期分析の開始について [JAXA]

イトカワのサンプルがいよいよ初期分析に! 今回の分析に参加する施設、またそれらによって得られるデータの一覧がまとめられていますが実に壮観。総力戦という感じです。

はやぶさブリーフィング&初期分析会見(速報版) [大塚実の取材日記]

今回も大塚さんがレポっておられます。A室をトントンして得られた大きめの粒子数百粒のうちこれまで50個程度が岩石質と判明し、外れは数個程度だったそうです。これら大きめ(おおむね30ミクロン以上、100ミクロン超の大物も1個)の約50個をまず初期分析に回す模様。トントンで採取したものはまだイトカワ由来と確定したものではないものの可能性が高いということで。今月の21日から早くもスプリング8で分析が開始(立体構造を超細かく解析)されるそうです! またB室に関しては一時休止。

論文の時期はこれから
明言はできないが
3月上旬に
ヒューストン近傍で
月惑星会議
ルナー&プラネタリーカンファレンス
LPSCがあって
初期分析

日本では5月末
月惑星連合大会
そこで国際セッションを計画している

Q スプリング8X線CTをやってから各機関に配布するのか
それともそれぞれに

A スプリング8にまわさずに行くモノもある
例えば希ガス 全部高温にして希ガス
なくなってしまう
地球大気の汚染を予防しないといけない
これまで純窒素の中
その状態のまま運び出したい

それ以外にもスプリング8に行かないものはある
ものによっては行っては行く

A 向井
有機化合物があるかどうか
まずはカーボンがあるかどうか
そういうものがある程度の数がないと
初期分析の判断は難しい

しかし電子顕微鏡の分析でカーボンのピークがなくても
そのときの感度が問題
ピークがなくてもカーボンが見つかった例はある

50個のうちの数個をやってもらうことはあるかも
いま候補を選んでいる

まあ基本的に有機物は「はやぶさ2」が目指すC型小惑星が主戦場なので、イトカワにはまずあるかどうかというレベルだと思いますが。いずれにしてもこれらの成果はまず春から夏にかけての学会で報告する計画だそうです。楽しみすぎる…