東北地方太平洋沖地震関連 2011.03.21

福島第一原発5号機に外部電源、本格的冷却始まる [朝日]

 東電や経済産業省原子力安全・保安院によると、5号機は送電線からのケーブル敷設が終わり、21日午前11時36分、非常用電源から外部電源へ切り替えられ、午後1時前にポンプを動かし始めた。原子炉と燃料プールの冷却について、外部電力の供給が始まったのは福島第一原発1〜6号機のなかで初めて。

これで5号機はほぼ収束でしょうか。

 送電線から約1.5キロのケーブルで接続された2号機は、作業員が建屋内で機器の点検をした結果、原子炉や燃料プールに冷却水を供給するポンプのモーターなどで、配線がショートしているのが見つかった。交換作業が必要な部品もあり、柏崎刈羽原発新潟県)など別の原発や業者から取り寄せるという。

 一方、原子炉を運転・監視する中央制御室では、放射性物質が室内に入るのを防ぐ空調システムや、圧力や温度を表示する計器類は問題なさそうだという。

 3、4号機では、放射線量が高い場所を避けながらケーブルを敷設した。1、2号機と同様に、まずは中央制御室や冷却にかかわる機器への通電を目指して、電気を問題なく流せるか調べている。

2号機は部品を交換して復旧作業に当たるようです。

 3号機の原子炉建屋の南側で21日午後4時ごろ、黒っぽい煙が上がった。東電は作業員を屋内退避させ、電源の復旧や放水の作業も一時中断した。付近の放射線量や、原子炉のデータに変化はなかったという。煙が出たのは使用済み核燃料の貯蔵プールの上部とみられる。

何が燃えているのか気になりますが、放射線量に大きな変化は無かったようです。この発煙の影響で今日の放水は見送られたようです。

 また東電は、11日に福島第一原発を襲った津波の高さは、痕跡から推定して14メートル以上あったとみられることを明らかにした。

設計の2倍以上ですかね。耐津波に関しては以前から指摘されていたようで、これは想定が甘かったと言わざるを得ないところです。逆に安全に停止した女川原発では敷地内が避難所になってるようです。もちろん復旧には時間がかかるそうですが。

福島第1原発:海から放射性ヨウ素 限度の126.7倍 [毎日]

 東京電力は22日、福島第1原発近くの海水を分析した結果、水中濃度限度の126.7倍にあたる放射性ヨウ素と、24.8倍にあたる放射性セシウムを検出したと発表した。海水の採取時間は21日午後2時半で、同原発の放水口付近。空気中の放射性物質が雨で海に流れ込んだり、放水作業により地中にしみ込んだ放射性物質が海に流れ出た可能性があるという。

うわー、まああれだけ派手にやらかしてしまったわけで、そりゃ漏れるわという話ではありますが…当面福島県の海産業は大打撃ですねこれは。

自衛隊 戦車の活動慎重に判断 [NHK]

政治的な意味でかと思ったら違った。仮設ケーブルや埋設配管を傷めないようにするためだそうです。

野菜の放射能測定めぐり「事実誤認」 福島県が訂正へ [朝日]

 福島県産ホウレンソウなどの放射能測定をめぐっては、県の依頼を受けた文部科学省が19日、野菜中の環境放射能の測定・分析を同センターに依頼。センター側は20日、同省のマニュアルに従って測定した結果を同省に提出した。

 ただ、この検査は環境放射能を測定するもので、野菜を洗浄せずに測定するのが原則。厚生労働省が所管する食品衛生法に基づく放射能測定については、洗浄してから野菜を測定する必要があるため、県が改めてセンターに野菜を送り、再度測定をしているという。

エアロゾルは洗い落とせるわけですからそりゃ全然違ってきますよねえ。

セブンイレブン明海店前、液状化がはじまった瞬間!

地割れが起こり、ズルズルと動き始め、あたりから地下水が噴き出し始めます。こんなことになるのか…。

The Aftermath in Japan | March 21, 2011 [Tne New York Times]

被災地の写真が数多く掲載されています。あまり直接的ではありませんが犠牲者の方のご遺体も写っていますので苦手な方は注意ください。合掌。

ジャンボ機250機分の波、世界一の防波堤破壊 [読売]

 早稲田大学の柴山知也教授(海岸工学)が19日午後、本社機で上空から視察し、岩手・釜石湾入り口の「世界最深」の防波堤を破壊した津波について、「時速1000キロ・メートルで飛行中のジャンボジェット250機分以上の運動量があった」と試算した。

 釜石湾の入り口に南北からせり出した防波堤は、全長約2キロ・メートル。地震前は海上に高さ約8メートル、厚さ約20メートルでそびえ、港湾を守っていた。しかし上空から見ると、北側の防波堤は約800メートルにわたり大きく崩落し、かろうじて残った部分が海面に虫食い状に残っていた。海面に出た部分には、残ったコンクリートブロックが様々な方を向いて崩れた姿をさらしていた。

 防波堤は、最深63メートルの海底に東京ドームの7倍に当たる700万立方メートルの巨大なコンクリート塊を沈め、その上部にコンクリート壁が構築され、2009年に完成したばかりだった。

 国土交通省によると、1896年(明治29年)の明治三陸地震マグニチュード8・5)の揺れや津波に耐えられるように設計され、「世界最深」としてギネス記録に認定されていた。

海底から伸びていた「進撃の巨人」に出てくるような防壁が根こそぎですか…。このレベルで防げないものとなるともう「防ぐ」より「逃げる」という発想の方が良さそうですね。数十mの避難用高台を建設するとか、それくらいしか思い浮かびませんが。山があればともかく、平野部は逃げ場がありませんでしたし。