彗星探査機「スターダスト」、運用終了 [AstroArts]

探査機は運用終了後もデブリ宇宙ゴミ)とならないよう安全性を確保することが大切で、「はやぶさ」やガリレオ(注2)などのように大気圏に突入して燃え尽きさせたり、安全な軌道を確保してから通信を遮断したりする。スターダストの最期は少し変わったものであった。最後に燃料を使い切る「実験」を行ったのだ。146秒間エンジンを動かすことができ、推進剤を使いきった。実際の残りと見積もりの差異を知り、燃料の消費量を正確に求めることで今後の探査機プロジェクトに役立てられる。3月24日16時33分(太平洋夏時間、日本時間3月25日8時33分)に最後のデータ送信を行った。探査機は燃料がないと太陽電池パネルを正しい向きに固定することができず、地球と通信を行うこともできなくなってしまうため、これが最後の通信となる。

スターダストは今後100年は地球に270万km、火星には2100万kmは近づかないと予想されている。このような軌道を取っているのは、NASAの天体保護(注3)の指針により地球外の天体に生物や生物の前駆物質の汚染を避けるためである。

先月テンペル彗星のフライバイ観測に成功したスターダストが最後に推進剤をすべて噴射してミッションを終了したそうです。お疲れ様でした!