嫦娥2号が「太陽−地球ラグランジュ点」へ=中国の月探査機 [サーチナ]

  中国が2010年10月に打ち上げた月探査機の嫦娥2号が6月中旬、月周回軌道を離脱して、太陽・地球のラグランジュ点(ラグランジュ・ポイント)に向かう見通しだ。嫦娥プロジェクトの葉培建総設計顧問がこのほど明かにした。中国のポータルサイト網易などが報じた。

  地球・太陽のL2は太陽から見て地球の公転軌道の外側にあり、将来的に宇宙ステーション建設や地球から外惑星に向かう探査機・宇宙船の中継基地建設に有望な場所と考えられている。ラグランジュ点は宇宙空間における「すりばちの底」のような特徴を持っているため、周辺から微小天体などを集める性質もある。

  嫦娥2号は4月1日までに予定の月探査を終了して設計上の寿命にも達したが、推進剤には余裕があるという。L2への投入が成功すれば、地球の周辺にある「特異な空間点」の環境探査でも成果を挙げる可能性がある。

  米航空宇宙局は、地球周回軌道上にあるハッブル宇宙望遠鏡の後継機であるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を2015年以降に、太陽−地球のL2に投入する計画だ。

火星とかの深宇宙方面に行くといった話もありましたが、ラグランジュ点へ向かうそうです。JW望遠鏡の話が書かれていますが、日本も大型の赤外線天文衛星SPICAで同様の軌道に投入するプランを持っています。