東北地方太平洋沖地震関連 2011.05.26

海水注入、実は原発・吉田所長が独断で継続 [読売]

 統合対策室は21日、海水注入中断の経緯を公表。その中で、東電は3月12日午後7時4分に海水の試験注入を始めた後、原子炉の再臨界を懸念した官邸の意向に配慮し、7時25分に独断で注入を中断。その後、首相の指示を受け、8時20分に再開し、55分間の中断が起きていたとしていた。しかし、実際には、官邸詰の東電社員から「首相の了解が得られていない」との連絡を受け、東電は東電本店と第一原発を結んだテレビ会議で中断を決定。吉田所長は、この場で反論はしなかったが、独断で注水を継続した。

 午後8時20分に注水を再開したとの連絡が、吉田所長名で入ったため、東電は中断が起きたと判断した。東電は今月24、25の両日、吉田所長らに聞き取り調査を実施。吉田所長は事実を明かした理由について「国際原子力機関IAEA)の調査もあり、正しい事実に基づき評価が行われるべきだと考えた」と説明したという。吉田所長は1979年入社。昨年6月から所長を務めている。

 東電の松本純一・原子力立地本部長代理は「最初に公表した調査結果は、本店の関係者と、本店に残っているメモだけを基にした」と調査が不十分なまま公表したことを認めた。

誰が何を言ったの言わないのはどうでもいいんですが、このどんでん返しは想像しなかった。というかまあ注入を続行したのは妥当な判断でしょうが。

注水継続の吉田所長、処分も検討…東電副社長 [読売]

 東京電力の武藤栄副社長は26日午後の記者会見で、福島第一原子力発電所1号機の海水注入の一時中断を見送った吉田昌郎所長の処分について、「それも含めて検討する」と述べた。

 武藤副社長は、海水注入を継続したことについては「原子炉を冷やすうえで大変正しい判断をした」としたが、「報告の在り方やその後の対処について、これで良かったか検討する必要がある」と述べた。処分の内容、時期については「慎重に考えたい」とした。

これも「処分するのか」と聞かれて「しない」と即答できないからこう答えただけなのかもしれません。ただ、現場の判断はともかくそれをずっと報告しなかったのは今回のように情報の齟齬につながるわけでそれは余りよろしくないのは確かでしょうが、この所長なくしてやっていけるとも思えません。