往復補給機に大型カプセル=実験試料回収、有人技術も視野−こうのとり後継機 [時事]

 宇宙航空研究開発機構は、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ無人補給機「こうのとり」(HTV)に往復機能を加えた後継機HTV−Rについて、HTVの貨物室を大型カプセルに改造し、実験試料を地球に回収する技術の検討を始めた。内部でさらに議論を重ね、年内にも文部科学省宇宙開発委員会に報告する。
 カプセルは直径約4メートルの大型で、将来の有人飛行技術の獲得も視野に入れる。米国のスペースシャトルが退役し、ISSからの試料回収が困難になる中、往復機能が実現できれば、科学実験場としてのISS利用がさらに進みそうだ。
 HTVはこれまで2機が打ち上げられ、自動航行でISSに接近。食料や実験装置を搬入した後、空いた場所に不要品を詰めて大気圏に突入し、燃え尽きる「補給専用型」だった。宇宙機構は昨年4月、HTV−Rの研究開発室を有人宇宙環境利用ミッション本部に設置。カプセルについて、貨物室改造の大型と直径約2.6メートルの中型、直径数十センチの小型の3タイプを検討した。
 同本部は、有人宇宙船により近い形で地球への帰還技術を飛行実証できる大型を選定。宇宙機構内部で技術的課題やコスト評価などを議論した上で、正式に決めたい考えだ。

オプション2に絞り込まれたようですね。