小惑星ベスタの科学観測が正式にスタート [AstroArts]

NASAの探査機「ドーン」によるベスタの観測は、目的に応じた4種類の軌道で1年間にわたって行われることになっている。ドーンはそのうちの最初の軌道に入り、8月11日に本格的な科学観測がいよいよ始まった。

この1つめの軌道は「概観観測軌道」(survey orbit)と呼ばれ、約2,700km上空を3日間で1周しながらベスタの全体像をとらえていくものだ。

可視光と赤外線で全球を観測したマッピング分光計のデータとフレーミングカメラによるモザイク撮影画像から、地表の地形・組成図を生成する。また、探査機の動きから重力を割り出し、重力場の測定も行う。

20日間の概観観測を終えた後は軌道修正して次の軌道に移る。9月からは「高緯度マッピング軌道」(HAMO)と呼ばれるやや低い軌道で半日に1周し、昼の面を高解像度でとらえてベスタの地形の3D画像を生成することになっている。

まずはベスタの重力や地形など基本的なスペックを調べたうえで距離を詰めていくと。