映画『はやぶさ/HAYABUSA』を観てきた(核心的ネタバレ無し)

レイトショーで行ってきました。いやあ、非常に丁寧な作りで良かったです。セットは完璧、配役もバランス良かったですね。水沢恵役の竹内結子さんは無精な雰囲気がやたら出てましたしw、プロジェクトチームだけで何十人の大所帯なんですが、キーとなる数人はしっかり引き立ってましたし、川淵プロマネ役の佐野史郎さんは本当にはまり役。静かでどっしり構えた存在感を発揮していましたし、クライマックスに向かって徐々に現れる変化にも注目。あとネットでウォッチしてる人達も。ちなみに水沢恵のキャラクター(モデルは複数人)や細かい脚色以外は概ね実話です。


だいたい序盤の1/4は打ち上げ前の開発段階の話なんですが、細かいネタが目白押しでニヤリとできます。元々知っていれば更にニヤニヤできます。地元交渉とか本当に身を張ってますから。打ち上げのシーンはマジ鳥肌。CGのクオリティもなかなかで、内之浦全体で盛り上がってる感じとかアレはちょっと感動しました。帰還シーンはもうね、ただただ(´;ω;`)ブワッ。


あと、雑魚寝とか財務省の担当者とかにちょっと和みましたw


テーマに取り込んでてナイスと思ったのが、火星探査機「のぞみ」、「はやぶさ」の工学ミッション、予算、科学者のジレンマなどですね。全体の構成ではだいぶ端折っている部分もあるんですが、ニュースのナレーションをさらっと流したり序盤の登場人物おさらいみたいなシーンで伏線張ったりは上手いなあと。で、「はやぶさ君の冒険日誌」をストーリーテラーにしたのはアレは正解だったと思います。専門用語を(簡易な解説テロップはありますが)容赦なく浴びせかけておいて、その後でチラッと朗読される「はやぶさ君」が状況をざっくり説明するという流れで現場の雰囲気を損なわずなおかつ観客を最低限置き去りにしない形になってました。


はやぶさ」の飛行シーンは『HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-』という偉大な前例がありますし、似たようなカットがありましたがまあ仕方ないですねw クオリティは申し分ないです。 イトカワ表面のきめ細かさとかも気合い入れて作り込まれてます。


一番驚いたのはこの映画の尺が2時間20分だったということw 実は時間を調べずに見に行ったんですが、体感1時間半くらいだったんで映画館出たら終電間際で実に焦りました。


まあそんなわけで、細かいところで好みはあるかも知れませんが非常に良く出来ていたと思います。多分2回目観に行きます。



なるほど、カウントダウンというより一種の合図なんですね。ちなみにJAXAが公開している実際の運用中の動画でもこのセリフが聞けますがどれだかったか思い出せませんw