筑波宇宙センター特別公開に行ってきた 2011.10.15
今回は後半3時間座談会に参加しましたので的を絞って回りました。
00:45 大阪駅
今回はちょっと思い切って夜行で向かうことにしました。寝台特急サンライズ出雲。座席はシングルで新幹線のグリーン席と同じくらいの約1万8千円でした。
通路はこんな感じで、人1人が通るくらいですが落ち着いた雰囲気。シングルツインやDX、ノビノビ座席などは1階構成で、2階建て車両はこんな感じで階段が分かれてました。
自分の部屋はこんな感じ。曲線がいい雰囲気出してます。室内は防音が効いて非常に静かで揺れも気にならないレベルでした。
ラウンジ車両が前後3両目あたりに設けられています。
午前3時、静まりかえった名古屋駅に停車。
午前6時、静岡付近…あれ? 本当は7時に東京着の予定だったのですが、夜半に西日本を襲った大雨の影響で2時間以上の遅れが出ているとのアナウンス。急遽新幹線こだまへの振り替え輸送が行われました。
自分も時間さえあればこのまま乗っていてもよかったのですがこのままだと時間がやばいので乗り換えることに。乗り心地はとても良かったのでまた次の機会にでもしっかり乗り切りたいと思いました。
8時半東京着。
つくばエクスプレスに乗り換え。というかこの写真撮ってたら快速1本乗り遅れたw
途中駅ですが、強風の影響か自転車が倒れまくっていました。
10:30 筑波宇宙センター着
出遅れた!
雨が降っているためか外は人がまばらで、H-II下の屋外展示もなし。
展示館。実はここが新設されてからまだ1度も来れてなかったので非常に楽しみにしていました。
うおっ!? でけえ!! マジかこれ!! 一番奥に一際でかいHTV「こうのとり」と「きぼう」が見えてますが、君らこんなにデカかったのかw
100万分の1地球。
目を凝らすと頭上にさりげなく君臨する「みちびき」。
ISSと「だいち」。種子島からはH-IIBが飛び立っています。
「ひまわり」と「さくら」と、えーとよく見えん。「ゆり」かな?
光レーザーで通信実験を実施した「きらり」。こっちみんな! なんか撃ってきそうだw
データ中継衛星「こだま」。でけえええ! 写真じゃ全然スケール感出てませんけどマジでかい! そら静止軌道から240Mbps出るわ!
てっぺんの巨大なパラボラはこんな感じです。
「きく8号」! デカァァァァいッッ説明不要!! と言いたいくらい巨大なんですが写真じゃ全く伝わりません。もし展開した大型展開アンテナまで付いてたりしたら多分それだけ見て1日過ごせます。聞いたところによると以前の展示室から増えたのはメーカーさんから引っ張ってきた試験モデルなどだそうです。
「だいち」も大概でかいと思っていたのですが、何とこれでも序の口であると思い知らされました。
あら、しずくかわいい。
デブリの衝突試験。多重構造でエネルギーを分散。
HTV「こうのとり」…うぉおお…どういう事だよこのでかさは… いや考えてみればさっきの「きく8号」の3倍近い質量(打ち上げ時)ですもんね。ご本尊に相応しい圧倒的存在感。繰り返しになりますが写真じゃこのデカさは全く伝わりません。是非一度はその目で見るべきと言わざるを得ないでしょう。
気を取り直してスラスタユニット。スラスタはダミー。
推進モジュール下部と輸送用のアダプタ。
おおぉ… Σ( ゚д゚)ハッ!
ありがたやありがたや…
というのは置いといて。
先ほどの暴露パレットはこの開口部に収められるわけですが、本体側からピンで固定されるのだそうです。
HTVに使用される断熱材。金色のポリイミドはフィルム状で白地のベータクロスは布状。ベータクロスの方が原子状酸素に対して耐久性があるのですがやっぱ高くなるんでしょうかね。HTVの推進モジュールにこれが使われてるのは耐久性によるものかと聞いてみたところ、単に熱設計によるのだそうです。
このバッグを数百個詰め込むそうです。中身は適当(談)
太陽電池パネル(セル無し)。ずっしりしてるのかと思って持ってみたら滅茶苦茶軽くて驚く。フェアリングと同じでハニカム構造。人工衛星の写真とかで断面がザラザラしてるなと思ったらこういう事だったんですね。今更納得。
HTV-R! 今回も今田さんがスタンバっておられて、写真撮ってたら模型のカバー上げてくださいました。せっかくなのでお話を。
- 今年度予算は数千万だったが風洞試験はそちらの本部持ちでやっている。
- (Q:オプション2を選んだのは有人を睨んで?)もちろんそれもあるが当初検討していた暴露部収納案だとかえって難しいと分かった。平べったくなって容積が減る、再突入時に姿勢が安定しにくい等。
- カプセルを固定するアダプタを設ける。全長がやや伸びるがカプセルが円錐なのでフェアリングに対し余裕がある。
- (Q:白っぽいのがプシュッと出てるスラスタ噴射の映像)宇宙空間だと水分が凍ったりして白っぽく見える。大気中だと赤くなる。
- (Q:「きぼう」のICSが故障したというニュース、PROXが同じラックに入っているようだが大丈夫か)問題ない。元々あったラックに相乗りしたので(別系統)。
- (Q:近傍通信システムは国産とカナダ製の2系統あるが、もともとカナダ製は何かに使用していたのか)新規開発。
- (Q:ISS一時無人化検討のニュースもあったが、把持方式の宇宙船もアームを自動化して無人でドッキングは)現状出来ない。(産業ロボのように)決まった動作はプログラミングでできるがランデブ中のHTVの動作は決まっていないので。誘導センサもいるのでは。
- 基本、人がいるならマニュアルで十分と思う。
- (Q:天宮は自動ドッキング?)おそらく。ロシアから買ってコピーしたのでは。大きさのわりに8トンと軽い。生命維持装置を動かしたというニュースは聞かないので有人の神舟で運び込むか?
- (Q:HTV-Rを有人化する場合、アボートタワーを付ける?Dragonのように本体にアボート用のエンジンを付ける?)アボートタワーがいいかも。空力安定性。
憶えてる範囲でこんな感じでした。
JAXAiから引っ越してきたLE-7A。お初にお目にかかります。
フェアリングをカットしたものがありました。
かぐや発見! こんな「だいち」にも引けを取らない巨体を月に送り込んだとか今考えても凄いね。
1/2「はやぶさ」発見! 筑波でも宣伝にぬかりはありませんでしたw
IKAROSのパネル展示。
お馴染みのパロディポスター(NASA製)
12時頃、外に出てみると雨が上がっていました。あとなんか新たなマスコットがw
C-1総合開発推進棟。本日の「いぶき」のTANSO-CAI画像。
GCOM-W1「しずく」搭載AMSR-2の縮小モデル。実物のアンテナは直径2m・重量200kgですが回転数は見ての通り毎分40回転で回り続けます。てかこれ見ていたら思ったより速くてびびった。潤滑とか大変そうだなあと思ってたら無重力状態なので接触面は基本浮いていると。確かに。
クイズに答えてGCOM-W1ステッカーゲット!
ALOS-2! ここでTwitterでお世話になっている「大木社長」さんが立っておられたのでご挨拶し、少しお話を。
- (ALOS-3は戦略本部で優先順位下げられたりしているが)戦略本部が何と言おうと!
- (ALOS-2のスポットライトモードで差分干渉解析は取れる?)ちょっと難しい。
- (最近SAR衛星で電源トラブルが見られるが)んー、ALOSの場合はPALSARとPRISM/AVNIR-2で消費電力は同じくらいなので。
- ALOSのPALSARはNECと三菱電機の合作でALOS-2のは三菱電機単体。
- PRISMは3台の方が正確な高度情報が得られる。また視角によって雲を回避する機会も生まれる。
- 2台にした場合はよりセンサを大きくして分解能を上げることが出来る。
- ALOS-3にはハイパースペクトルセンサも検討。
めっちゃざっくりとこんな感じでした。是非ALOS-2と合わせて3も実現してほしいと思います。
「だいち」概観。
「だいち」最後の観測画像、そして最後の日本の画像。応援イラスト。最後の1ヶ月を思い出して胸が熱くなるな…。
TRMM後継のGPM/DPR。
ここにきて座談会30分前になってしまったので会場に向かう。次期基幹ロケット関連のパネル展示も見たかったのですが残念。今日は朝から雨だったので早々に会場が予備に変更されこのC-1棟での開催に。本当は記者会見室を楽しみにしていたんですがw
こんな感じで向かって右手にブロガー3名、左手に司会のJAXAの方2名という配置で正面にプロジェクタが設けられ、写真や動画を交えてエピソードを紹介したりフリートークを展開したりしました。ちなみにロケット紀行とヨーグルッペは金木犀さんの差し入れです。ありがとうございました!
こんな感じで告知が出てましたw 聞くところによるとイカロス君もいたとかいなかったとか…。
さてこの座談会、予想以上の盛況でした! 天気悪いわ会場変わったわでどうなることかと思いましたがかなり後ろの方まで席が埋まってましたし、ネタが持つのかと思っていたらむしろ時間が足りないくらいで、なにより超絶緊張していたのに思いのほかスラスラ喋れて本当に一安心でした。イベントに足を運んで下さった方、お声をかけて頂いた方、差し入れを下さった方、本当にありがとうございました!
あと22日まではニコ生タイムシフトでご覧になれますのでよろしければ。3時間ありますがw