H-IIAロケット20号機/情報収集衛星レーダー3号機 打ち上げ見学記 2011.12.13
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11:00
そろそろ宿を後にしバスへ乗り込む。今回は帰りの飛行機の座席が確保できなかったため高速船に乗るために西之表へ。
実は西之表に行くのは初めてなんですよね。
西之表港に到着しました。歩道の正面に見えているのが高速船ロケットを運行するコスモライン、右手に見えているのがトッピーのターミナルです。次に出るのは12:35のロケットのようなのでそちらに向かう。
名前と電話番号を言ってサクッと購入。高速船に乗るのも初です。なんか就航7周年ということで記念品もゲット。
さて、今回乗るのはこちらの水中翼船ロケットです。文字通り水中の翼で船体を水上に浮上させ高速航行するイカシた船。入れ替わりに運行しているトッピーもほぼ同じです。
船内は2階建てで、広々としています。そのうちブオオンとジェット音が立ち上がり出航。速度が上がり波に揺られる感じが消える。ここで浮上したのかな? 今回もありがとう種子島!
馬毛島を過ぎたあたりで種子島へ向かうロケットとすれ違いました。
海峡部ではさすがに厳しいですが、湾に近づくと3Gの電波も入りだす。ちなみにこの「MAP FAN」アプリはローカルのデータを使用しているのでオフラインでも使えます。
佐多岬を過ぎたあたりで共同フェリーの新さつま号とすれ違う。
桜島が見えました!
バスに乗って鹿児島中央駅に到着しました。今回はこのまま新幹線にて陸路で大阪に向かいます。
小腹が空いていたのでアイスコルネを食す。サクサクホカホカのパンと甘いソフトで適度にボリュームがありウマー。一服してから土産を買い込んでチケット購入。
さて、今回はmitsuto1976さんにお薦めいただいた800系さくらに乗車です。このシンプルな先頭形状でしっかり微気圧波を抑えているというのだから驚きです。
800系は初めて乗りますが、車内は和風のデザイン。ブラインドはすだれ、座席周辺は木材、くずかごは竹籠などなど滅茶苦茶こだわり抜いた内装で感動。しかも普通車だけなのにグリーン車並みのゆったりさ。
座席も非常に座り心地が良かったんですが、極めつけはこのふわふわの背もたれ。もはや枕と言ってもいい柔らかさで、筋肉痛でギシギシ疲れきっていたのもあってかスヤスヤ寝てしまいましたw
そんなこんなで名残惜しくも終点博多で乗り換え。是非また乗ってみたいですね。
博多駅でツアーと思しきじーちゃんばーちゃんの大行列に遭遇し、ギリギリでのぞみに乗り込む。マジやばかった。一息ついてから駅弁とジャンプを嗜む。広島を過ぎたあたりから駅以外ほぼトンネル状態で若干疲れる。20時15分にようやく新大阪へと到着しました。
そして21時、ついに自宅へと帰還! 足掛け10時間でほぼ1日使い切って帰ってまいりました。いやー、乗っているだけとはいえ流石に疲れた! でもまあ色々乗れたし楽しかったかな。
あ、ちょうどコズミックフロント始まった…。
■H-IIAロケット20号機による情報収集衛星レーダ3号機の打上げ結果について [JAXA]
プレスリリースが出ていました。
■情報収集衛星打ち上げ、H2A成功率95%に [読売]
読売は空撮写真ありました!
■No.1531 :H-IIA F20 打ち上げ経過記者会見 [宇宙作家クラブ ニュース掲示板]
今回も柴田さんがレポっておられます。いつもありがとうございます。
ロケットが一人前になるのに95%の実績が必要。6号機の失敗から20号機まで連続して成功させるため、関係企業・機関の方と協力し、やっと20号機まできた。最近成功が続いているのでもういいだろうと言う人もいるが、宇宙はリスクが多く油断ができないリスキーな事業であると考えてずっとやってきた。20号機まで来てほっとしており嬉しく思う。関係者の皆様にお礼を申し上げたい。
思えば自分も7号機あたりからH-IIAを追ってましたが、遠い道のりだと思っていたのがコツコツ積み上げてこの日ついにそれが達成されたわけで、感慨深さを覚えました。もうちょっとペース上げたいところですけどねw
並河・技術の伝承、人材育成では危機感がある。打ち上げは毎号成功しなければならないので想定した訓練をしているが、実際に発生した不適合に勝る教育は無い。しかし実際の機体で訓練をするのは困難であり、新規開発による経験が人材育成には必要である。
H-IIAがなまじ完成されてきたばかりに、新しい世代に技術的困難を克服する機会がなかなかないというような話がありますよね。H-IIA上段の高度化やH-Xの開発に繋がっていくんでしょうけど、そういえば上段高度化のパンフがちょうど上がりましたよw 衛星側の負担を減らすことが主眼となっています。
■情報収集衛星 打ち上げ成功 [NHK]
SRB-A分離も鮮明に捉えています。
■衛星打ち上げビジネス 参入に課題 [NHK]
現地の様子や今後の展望など。
■H2A 打ち上げに歓声 [朝日]
身を乗り出しすぎww 長谷では700人の観客だったそうです。
■情報収集衛星打ち上げ 地上1メートル識別 [共同]
内閣衛星情報センターによると、3号機の開発費は約398億円。
■情報収集衛星:H2A打ち上げ成功…「成功率95%」達成 [毎日]
レーダー3号機の開発費用は約400億円。詳細な性能は非公表だが、地上にある1メートルの物体を識別できるとされ、2号機より性能が向上した。打ち上げ費用は約100億円。
各紙突き合わせてみると、どうやら衛星の開発費は400億円弱、ロケットは100億円といったところのようですね。
■H2Aロケット打ち上げ 確固たる地位へ信頼性の向上を [産経]
13年に1号機が打ち上げられたH2Aは、32年ごろまで運用される見通しで、来年から後半戦が始まることになる。
てことはやはりH-Xは2020年頃って目安なんですかね。
■国と三菱重、商用衛星ビジネス参入狙うも… 円高やコストで“官需頼み” []
内閣衛星情報センターによると、3号機の開発費は約398億円。打ち上げ費は約103億円。
あ、こっちに細かいの載ってた。
三菱重工などは、海外を含めた民間からの受注を目指すが、見通しは厳しい。同機構によると、次号機は初の商用打ち上げとなる韓国の多目的観測衛星の搭載が決まっているが、現時点で商用契約はこの1基だけだ。同社の宇宙関連事業の売上高は現在300億円超で、会社全体の1%程度。衛星ロケット関連は年間3〜4機、累計で20機を超えたにすぎない。これに対し、ライバルの露軍事企業のクルニチェフやEU(欧州連合)のアリアンスペースは、これまでに数百機を受注した実績と経験をテコに、世界の商用市場で受注を伸ばす。三菱重工は「H2AやH2B向けの実績を重ね、商用市場に切り込みたい」と巻き返しを誓うが、超円高によりライバルとはコスト面で3〜4割負けている。国産ロケットの売り込みには、技術力を一段と引き上げ、付加価値を提案することが不可欠だ。
うむ。