宇宙開発委員会 推進部会(平成23年)(第5回) 議事録 [宇宙開発委員会]

化学推進系の設計変更についてと、あと色々。

JAXA(吉川)】 まさに佐藤先生の言われるとおりで、我々もこれまでも1999 JU3以外の可能性のある天体はずっと探していましたが、最近、観測の数が非常に増えてきて、少し前の1カ月、2カ月ぐらい前に最新のデータを使って、もう一度、「はやぶさ2」の能力で往復できる軌道にある天体を洗い出しました。その中で、確かにC型は、この1999JU3だけですが、ただ、まだタイプのわかっていない天体が、オーダーで10個ぐらいですが、あります。これについては、国立天文台渡部潤一先生に相談をしていて、渡部先生のコネクションで、観測の望遠鏡でスペクトルを観測してもらう方向で今動いているところです。地球に接近するこのような小惑星は暗くて、観測する機会が限られてしまっていますが、この秋から来年にかけて、3つぐらいですが、観測できるものがありますので、それは観測していただいて、例えばそれがC型だったりすると、今回のミッションに合うことになりますので、今そのような活動をしています。

C型小惑星の候補が他に無いかどうかスペクトル観測を進めているそうです。

JAXA(吉川)】 はい。JSPECとの関係は少し置いておいて、宇宙理学委員会のタスクフォースは、宇宙理学委員会が、理学委員だけではなくて理学委員以外の惑星科学あるいは天文学に詳しい研究者を集めて、「はやぶさ2」をまず見ていただいて、さらに抜けているところはないか、このようなことをやったらよりサイエンスが深まるのではないか、そのような議論をまさに今始めていただいたところです。
 今月あるいは来月の前半ぐらいまでをめどに最初の取りまとめをしていただいて、さらにこの議論はそこで終わりではなくて、その後も「はやぶさ2」が実際に動き出した後も継続して議論をしていただくようなことを考えています。

【佐藤特別委員】 そうすると、ずっと「はやぶさ2」の実施まで継続的に、「はやぶさ2」に対するアドバイザリーのようなことをずっと続けていくことになったということでしょうか。

JAXA(吉川)】 はい。場合によってはそのまま「はやぶさ2」のサイエンスチームに入っていただいてもいいと思っていて、そのような感じで広く、多くの、いろいろな見方の科学者に加わってもらいたいと思っています。

サイエンスについては外部からも研究者を積極的に集めてどんどん掘り下げていくことを行っている模様。