JAXAタウンミーティングのネタ色々

「第66回JAXAタウンミーティング in 指宿」開催報告 [JAXA]

宇宙機関であるJAXAが国のお金を使い、小さな衛星を打ち上げるロケットとして使おうとしています。将来商業受注も出来ればいいと思います。商業受注の際の受注金額は企業が決めますが、当面のイプシロンの打ち上げ費は、1つ前のM-5ロケットに対して1基当たり半分以下、そのような金額で打ち上げ可能にしようとしています。

イプシロンH-IIAと同じようにIHIあたりに移管していくんでしょうかね。

イオンエンジンをすごく大きなものを使って、宇宙ステーションに接近するという計算をしたことがありますが、それを行うと全世界の年間のキセノン産出量を全部使ってしまうぐらいの燃料が必要となりました。

なんという贅沢な計算w 何トンくらいになるんでしょう。

「第67回JAXAタウンミーティング in 小松」開催報告 [JAXA]

この回では國中先生も出席。

「だいち」はあと30〜40年経てば落ちてきますが、「だいち」は燃え尽きるようになっています。昔は燃料タンクにチタンを使っていて、チタンは燃え尽きませんから、現在はCFRPというカーボンの燃え尽きるものを使っており、最近の衛星は大体燃え尽きるようになっています。

燃え残るのってだいたいそのへんですもんね。最近のタンクは炭素素材。

X線などの分析で粒子にダメージを与えませんかという質問ですが、細かいことをいうとダメージを与えています。余り高いエネルギーで詳しく見ようとすると、少し表面が荒れてしまうので、主体としてはできるだけ粗い分析をしています。ただ、基本的には多少サンプルにダメージを与えてしまうことを覚悟して、その後の研究のことも意識してやってもらっています。順番としては、だんだんダメージを多くしていくやり方で、最初はできるだけダメージが少ない形で分析することで、その問題は解決しようとしています。

初期分析に関しては一部どうしても大気中で分析しないといけないものがありましたので、これに関しては短時間でやってもらっています。ただ、大気に触れさせたくない分析がいっぱいあるので、そういうところは最後まで超高真空または窒素の中で粒子をスライスしたり、分析装置に入れる前段階のときは全部そのようなブースでやっています。

非破壊検査にも限度がありますし、今後のためにある程度サンプルは手を付けずに残しておこうというのもうなずけますね。

「第68回JAXAタウンミーティング in 大津」開催報告 [JAXA]

「私は宇宙開発でこういう事業をやってほしいから寄附します」というような寄附制度も現在つくろうとしています。

お、進んでるんですね。

人件費は皆さんどこでも10〜20%の間で、若干NASAは多いかもしれませんが、配分という意味では人件費は大体10〜20%の間だと思います。JAXAも大体十数%です。中国、韓国が脅威かという議論ですが、中国の国としての宇宙開発にかける意気込み、宇宙を大事にしているという意味ではうらやましいくらいですが、軍とかなりつながっています。我々も中国と一緒にやりたいということで、国際宇宙ステーションなどは中国が参加する場合は「ウェルカムですよ」というメッセージを送ったりはしていますが、中国の国の方針が独自路線で中国の国威発揚が中心になりつつあるのかなという意味で、国際的な一緒の仲間として同じ価値観で宇宙開発をやっていきましょうという話し合いが今できていない状態ですので、懸念はあります。脅威というより懸念です。ですから、できるだけ仲間として一緒にやれるような格好で我々もドアを開けておきたいし、コミュニケーションは続けていきたいと思っています。

中国が今後一国主義でやっていくのかどうかというところですね。

小惑星の周りには小さな石がたくさん浮いているのではないかという観測結果があって、もしも小さな石といいますか、10ミクロンぐらいの粒が結構うようよ浮いていて、そういったものが「はやぶさ」にぶつかって、何か悪いことを起こしたのではないかという解析もあります。今度は、そういったことでも壊れないような探査機に仕上げるべく、理論に基づいて想像力を働かせ、それがどんな悪い影響を及ぼすか考え抜いて、あらゆる現象に対して方策を打てるようにと現在行っているところです。今のは一例ですが、別の事象についてもすべて考察して、手当をしているところです。

コンタミが推進系に与える影響とか気になるところです。

國中: 20世紀FOXさんの映画ですが、彼らの映画のアプローチは本当になるべくリアルにストーリーをつくるというところに、かなり力を注いでつくられたようで、勿論幾つかデフォルメはありますけれども、幾つかのストーリーは本当ですし、よく見るとJAXAのスタッフもたくさん出ています。私は試写会で1度しか観ていませんが、私が一番驚いたのは、コマンドを探査機に送るシーンなんですが、本当のコマンドの名称が使われていて、余りにびっくりして、私は観ているいすから滑り落ちてしまいました。いつも私たちが使っていたコマンドで、それは名前だけなので、その名前で探査機に何かできるということではないんですが、多分それに気がついたのは私しかいないなと思いますが、たまげてしまいました。

そこらへんのディテールには拘り抜いてましたからねw

樋口: 国際宇宙ステーションを15か国でやっていますが、それに中国、インド、ウクライナ、オーストラリア、韓国が入って実際は14か国で有人で宇宙探査をどうやろうかという勉強会のようなものをやっています。「ISECG」と言うんですが、それの最終目標が火星です。

おお、そんな会合が。調べてみると確かにJSPECとかも出てますね。

「第69回JAXAタウンミーティング in 長崎」開催報告 [JAXA]

この回は長谷川さんが出席されており、ペーパークラフトソユーズらしき物とあと何かの写真があります。聞いた話ではソユーズ内部のカットモデルだそうですが相変わらずメチャクチャ凝ってますねw

長谷川:1つはアメリカの場合はNASAだけではなく、国防総省も宇宙の予算を持っています。日本以外の国々では、民生と安全保障の両方が絡んでいます。日本は平和目的の憲法がありますので、民生の場合だけに宇宙予算を使っているというのをまず前提として知っておいてください。そのために国の予算としては安全保障には使用せず、民生としてはこのレベルだろうというのがたぶん財務省及び政府の意向だと思っています。ところが、アメリカの場合は、NASAと防衛の仕事を、当然のことながら企業は、両方から受けています。

情報収集衛星みたいに防衛省内閣府が行っているものは、JAXAの予算では行っておりません。憲法の話は置いておいて、予算自体は防衛省内閣府の費用は別途ありまして、情報収集衛星は我々ではなくて、我々が技術を受託して、それをサポートしているだけです。多分、解釈としては情報収集衛星は、多目的にあるからということだと思います。攻撃用でないならいいのではないか。私もそう思います。でも、問題は政府の方々及び官僚の方々がそのように思ってくれないと予算がつかないので、その辺は国民の皆さまにパブリックコメントなどで発言していただき、サポートをお願いします。

うーむ。

白い犬のコマーシャル、見た方はいらっしゃいますか。あまりやると批判されるのであれが限界ですが、古川宇宙飛行士が帰ってくる1週間前に無理やりやってもらいました。

確かに現状でいけるところギリギリを狙った感じですがww、結構な頻度で見かけるので知名度アップには貢献している気がします。多分w

一種のG5になっているんです。常に年3回ぐらい機関長会議を行いますが、特定の席があります。かつ、うちの理事長も出ますが、「こうのとり」での物資輸送や「きぼう」での実験も行えているためアメリカもロシアも日本をないがしろどころではなくて、常にいい関係であります。それは日本が供与できているからで、日本の装置を使いたいというときには使ってもらって、その代わりにソユーズを使わせてとか、要するに持っている装置と技術があると、それをお互いにやりとりすることができるカードになります。

うむ。

来年の3月か4月ごろに上げる観測衛星の相乗りは「コンプサット」という韓国の衛星です。他のアジア諸国とも連携協定を結んでいて、ベトナムの衛星も上げることになりましたし、トルコの衛星も上げることになりました。

おっ、トルコから受注した衛星2機も種子島から上がるっぽいですね。

月は1か月で1周しているんです。だからもしあの車が月を1か月で1周できるだけのスピードがあれば、常に昼間のところだけ走り続ければぐるっと1周できるんです。さすがに赤道というか、一番遠いところだとすごく距離が長いですが、極地方という北極、南極の近くだとぐるっと1周してもそんな距離にならないので、日が当たっているところをずっと追っかけていこうという計画は、検討は実は真面目にしています。ただ、すごく難しいのは本当に1周全部ちゃんと走れるところがあるかで、途中に山があったりしては走れなくなるし、途中でもし壊れてしまったら、そこで夜が来ると終わりになってしまうので、いずれにしろ夜を耐える技術は要るのかなと思っています。

へええ、確かに極付近なら1周する距離は減りますしね。ただ凄まじくタフなラリーになりそうですがw

マスコミさんが出してくれたんだけれども、新聞の16面とかだと気が付かないですね。みなさん見るのは1面、2面、最後の社会面なんです。それで新聞を1日見なかったら終わってしまう。『NEWTON』か何かに出しても、『NEWTON』という雑誌を見る人は限られています。そこが難しいので、NHKさんにお願いしたり、民放にお願いして番組にしてもらおうとしています。だから番組は増えています。増えているんだけれども、今みたいな御質問に対する答えを完全に用意するような番組にはなっていないので、できるだけお知らせするようにいろんな手段を工夫しています。

なんというマメな努力を… でも単にそれだけじゃ番組にしようとは思わないでしょうし、実際増えてるということはそれなりの影響があるという事でしょうね。

「第70回JAXAタウンミーティング in 別府」開催報告 [JAXA]

参加者: 日本の昔話で、浦島太郎とかぐや姫がありますが、かぐや姫は実現しましたが、浦島太郎はまだなのでしょうか。子どもの視点から見るとそういう疑問が出ます。
阪本: 竜宮城に行く方は、JAMSTECさんにぜひ頑張っていただきたいと思っています。

おお、なんかうまい返し…!

独自の番組になると、予算が絡んできますが、NHKさんは今年度だけでも特番を年間で53本、3時間以上の大型スペシャルも年間5本もつくってくれました。これは本当に素晴らしいことで、これほどの宇宙に対する力の入れようは、大きな励みになります。民放各局にも積極的に取り上げてもらっています。

BSまで入れるとさすが凄い数になりますね。ほぼ毎週という感じでしょうか。

科学番組に取り上げられても、科学番組をご覧にならない方にはアクセスできません。それを解決するために、例えば映画ですとか、バラエティに我々研究者が直接出ていきます。映画に取り上げられることによって、さまざまな芸能系あるいは女性週刊誌などにも取り上げられるようになってきています。そういうちょっと違う層にアプローチするというのを戦略的に行っています。

マニア的には硬派な番組を望んでますが、広報としては知って貰ってナンボですし。

H-IIAロケットで韓国の人工衛星を打ち上げるとなると、実際に打ち上げを行う三菱重工に収入があります。ただ、そのH-IIAロケットにはJAXAの技術もいろいろと使われていますから、その技術の使用料ということで三菱重工からJAXAに支払われますが、額はそんなに大きくはありません。「トルコサット」の例もあって、あれはトルコに日本のメーカーが人工衛星を売って、何百億かの収入があがります。その中にもJAXAの技術が使われているので、同様にJAXAにも収入があがることになります。海外に売れると何らかの格好で日本にも直接大きな収入になります

あ、そういう感じでJAXAにも入ってくる分があるんですね。

参加者: 新聞で「はやぶさ2」の予算が相当圧縮、削減されるという方向で動いていると掲載されていました。今このタイミングで予算圧縮されるということは、「はやぶさ2」も2014年の打ち上げタイミングに間に合わないということですから、イコール即計画中止と非常に危機的状況にあると感じています。「はやぶさ2」のために何かできることがあるか教えてください。
阪本: 「はやぶさ2」は非常に困難な状況というか、打ち上げのウィンドウは一番早いのが2014年7月でして、その後、幾つかのウィンドウが残されていて、2015年度打ち上げという可能性もまだ残っています。困難な状況ではあるんですけれども、その中で全員が下を向いてしまうのではなくて、上を向くというところに予算を苦しい中でも「気持ちの復興」みたいな予算、使い方をぜひ政府の方にもお願いをしたいと思っています。JAXAの外というか、そういったお立場でどのようなことをしていただくのがいいのか。これは本当にいろんなやり方があると思うんです。応援いただいたことによってJAXAが困るということはないとお考えいただきたいと思います。応援いただいたことでひいきの引き倒しみたいなことは起きないとお考えください。我々が幾ら中から「これは重要です」と御説明申し上げても、それは当事者ですので説得力というのはおのずと限りがあります。そんな中で、実際に税金を納めて、そしてこの国を支えてくださっている皆さんが、自分たちの言葉でこの事業の重要性、緊急性について訴えていただく。それは別に政府にお話をするだけではありません。予算が最終的に通るか通らないかはいろんな状況がありますので政府にお任せするにしても、その気持ちを共有するというのは非常に重要な、そして我々JAXAだけではやり切れないプロセスですので、ぜひ御協力いただきたいと思います。
寺田: 実際に「はやぶさ2」といいますか、その予算折衝もJAXA文科省を経由して行っていて、そのときに後ろ支えというか、国民の声があるとないとでは予算を要求する迫力が全然違います。新聞記事があのような記事を書くこと自体が、むしろ新聞記者も応援してくれているわけです。その反応で皆さんがこれは大変だと思うことが、その新聞記者に伝わって、それで何とか支えなければいけないということなので、やはり皆さんの気持ち、表現の仕方はいろいろあると思いますが、支える気持ちを持っていただくことが、まさにプロジェクトを支えることになると思います。
西浦: 博物館が年間30億の維持予算がかかる。それの2.5倍、「はやぶさ」後続機の予算要求があるのは、随分大きな額ではないか、といった声がお役所から聞こえたりします。でも、我々としては、全く比べられるものではないではないというのが、当然の気持ちです。そういった面でも皆様の強い支持、そうしたお声が、例えば新聞社、テレビ局などに投書という形によって反映され、マスコミ全般で取り上げられて、後押しされれば、ひとつの世論というものができます。それだけでも本当に深い意義があると思っていますので、引き続き応援をよろしくお願いします。

うむ、これはmitsuto1976さんの質問ですね! 出資者が声を出すことの説得力。

我々が全く予想しなかった結果が出ています。物質自体は例えば新発見の元素があるかというと、それはありません。通常の物質です。ですが、これは明らかに宇宙から来たものなんです。しかも我々がこれまでに手にしたことのない焼け焦げていない生の、長期間宇宙空間にさらされた状態だったものが我々の手元に入ってきているわけです。今日まだいろんな準備がありますので画像はお見せできないし、私自身もまだ持たされていませんけれども、その表面に物質の情報だけではなくて、宇宙で経験してきた目に見えない砂粒の表面に、更に目に見えないさまざまな傷跡が見えています。これは全く我々想像していなかったことだったんです。詳細はまだお話できないですが、近日中に紹介されると思います。

これは以前にも言われてたように、近く論文で発表されるかも知れませんね。

「第71回JAXAタウンミーティング in さいたま」開催報告 [JAXA]

舘: 私は8月まで広報部長をやっていました。ツイッターについては、今の若い人は自らよく発信します。JAXAもこれからもどんどん発信していきたいと思っています。ツイッターでポイントとなるのは、何でもかんでも発信しては困るので、ツイッターに載せる情報についてはある程度のスクリーニングをしています。ただ、そうは言っても皆さんに、今、これをやっているんだと情報発信することは非常に大事です。これは「イカロス」なり、「はやぶさ」なり、「あかつき」なんかも同様です。

寺田: 私は8月から広報部長をやっていますが、実はその前は準天頂衛星「みちびき」という衛星のプロジェクトマネージャーをやっていまして、そこでもやはりツイッターをやっていました。プロジェクトのメンバーがツイッターをやっていまして、我々の活動をほぼリアルタイムのやりとりの中で理解してもらうということで、これは結構効果があって、その結果「みちびき」という衛星を非常に皆さんによくご理解いただきました。負担かどうかというと、負担になってもみんなに理解してもらいたいということの喜びが大きかったのかなと思っています。ホームページについてはご指摘のとおり、てんこ盛りになってしまっていて、もう少しさっぱりさせたいなという感じもあるので、今のご意見を踏まえて改善していきたいと思っています。

もしかして寺田さんそれが高じて広報部長に?w