JAXA、次世代版イオンエンジン部品をUAEの衛星に搭載−初の海外供給[日刊工業新聞]

 宇宙航空研究開発機構JAXA)はイオンエンジン用部品の中和器(用語参照)をアラブ首長国連邦(UAE)が2012年末に打ち上げる地球観測衛星「ドバイサット2」に載せ、宇宙実験に乗り出す。探査機「はやぶさ」に載せたイオンエンジンの推力を3・8倍に向上させた次世代イオンエンジンに使う部品で、JAXAの中和器が海外の人工衛星に搭載されるのは初めて。2―3年かけて実証実験を行い、さらなる信頼性向上につなげる。
 ドバイサット2に載せる中和器は、はやぶさに載せたイオンエンジン「μ10(ミューテン)」の性能を向上させた次世代版イオンエンジン「μ20」用に開発中の部品。μ20の推力はμ10に比べ3・8倍の30ミリニュートン(消費電力は1キロワット)で、これに対応した設計となっている。
 今回の宇宙実験ではUAEの協力で同部品の軌道上での運用データを集めて評価を行う。中和器は4月にUAEに供給される。

μ-20の中和器が年末に打ち上げられるアラブの衛星に搭載され実証実験を行うそうです。これって実際にイオンエンジンが推進系として組み込まれてるんでしょうか? 中和器のスタックは「はやぶさ」でもネックになった部分ですし、ここでフィードバックできると良い感じですね。