光のリング列島を魅了 太陽の大きさ精密測定 [産経]

 今回の金環日食では、日本の天文学者らで組織する観測チームが世界最高の精度で太陽の大きさの測定に挑む。

 太陽の大きさは、国際天文学連合(IAU)で1891年に半径69万6千キロとされたが、観測機器の精度限界から数百キロの誤差がある。そこで2007年に打ち上げた月周回衛星「かぐや」の観測データと金環日食を利用して、1ケタ高い精度で大きさを決定しようという試みだ。
 金環日食の終了時は月面にそびえる山が太陽の縁を隠し、光のリングが途切れる。この瞬間の時刻をGPS(衛星利用測位システム)時計や撮影記録などにより、千分の1秒以下まで精密に計測する。

 IAUの太陽半径を基に予測した終了時刻と、実測した時刻の差から半径を計算。終了時刻が予測より早ければ、半径はIAUの数値より小さく、遅ければ大きくなる。

 算出に必要な月面の山の高さは、かぐやの観測データから10メートルの精度で把握できている。月面の10メートルが隠す太陽表面の大きさは約4キロで、地球や月の位置に関する誤差などを加味しても、全体の測定誤差は数十キロに抑えられる見込みだ。

なるほど、そこまで精密に測定できるものなんですね