宇宙解明へ高性能望遠鏡 愛媛大教授らチーム [愛媛新聞]

 愛媛大宇宙進化研究センターの粟木久光教授(48)=エックス線天文学=らの研究チームはこのほど、日本が2014年に打ち上げを予定している衛星「ASTRO―H」に搭載する硬エックス線望遠鏡を完成させた。従来より広範囲、高解像度での観測が可能となり、星の生成や宇宙の成長の解明に向けた観測が期待される。
 これまでに日本のエックス線天文衛星は5機が打ち上げられたが、硬エックス線望遠鏡を搭載するのは初めてで、愛媛大と名古屋大、宇宙航空研究開発機構JAXA)などが共同開発。粟木教授らは、衛星の心臓部ともいえる厚さ0.22ミリの特殊加工したアルミ板1278枚を使った反射鏡など新型望遠鏡の設計を担当した。
 新型望遠鏡は、直径約45センチ、高さ約50センチの円筒状で、衛星の先端部に搭載。従来の装置では難しかった宇宙空間の未知の高エネルギー粒子の観測や、高精度のブラックホール観測が可能となり、粟木教授は「ブラックホールの初期構造が分かり、進化の構造がさらに解明されるだろう」と期待を込めた。

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