09/1620:32:11: 今日の IKAROS(9/15) - Daily Report - Sep 15, 2012 [IKAROS-blog]

9/15の運用では,アンテナをLGA1に戻してビーコン運用を行いました.
レンジングやHKデータの取得は,試みていますが電波が非常に弱いためデコードできません.
しかし,何か,何とか引き出せる情報がないか,いろいろ解析を試みています.

その一つ,前回も予告していましたが,推進系を使った運用も行いました.
姿勢制御によって発生電力を確保できるように太陽の方向を向いたり,
十分な通信ができるように地球の方向を向いたりするほどの推薬は残っていませんが,
探査機本体のスピン状態を少し変化させるくらいの推薬は,わずかに残っています.

このスラスタ噴射により姿勢がどのように変わるのか調べることで,
探査機,セイルがどのような状態にあるのかある程度推測できます.

お、確か残量は1kg前後だった気がしますが、ここで使ってきましたか。テレメトリの取得は現状厳しいようですね。冬眠前と冬眠明けに撮影を行っているようですが画像データを降ろせるほどの帯域が確保できないので、IKAROS搭載のメモリに保存しているそうです。おそらく以前書かれていたSDカードでしょうか。

ソーラーセイリングは世界で誰もやったことのない,轍のないミッションですので,
何がどこまでできるのか,参考になる事例がありません.
冬眠運用から明けた今,これからどうするのか.
世界初のソーラーセイルIKAROSは,やればやるほど成果が上がる最高の立場にあります.
「もう十分だ」とは思いません.もっと高い目標を立てて先に進みたいと思います.

全てが前人未踏、これらのデータはソーラーセイルにとっては勿論、それにとどまらず非常に意義のある知見になりますね。次回の運用まで1か月近く空くようですが、既に健全性はある程度確認できていますし冬眠に比べればまだ気は楽かも。