無人月面探査は撤回へ 次期宇宙計画、目標絞る [日経]

 日本人宇宙飛行士が長期滞在する国際宇宙ステーション(ISS)計画は縮小を検討する。日本はISS併設の宇宙実験棟「きぼう」などの運用に年間400億円を充てるが、2016年以降は予算を削減する方針だ。

 現行計画でも利用の成果や各国の状況をもとに見直しはあると説明しており、成果に乏しいと判断したようだ。

 また20年ごろにロボットで月面探査するとしていたが、目標時期を取り下げた。実現は不透明になった。

 月面探査は宇宙飛行士との連携も視野に入れ、日本の宇宙技術の底上げを狙うつもりだった。ISSでの活動に向け、地上訓練中の日本人宇宙飛行士も多い。有人宇宙開発の方針が変わると影響は大きい。

 一方、衛星の打ち上げ数も費用対効果の観点から絞り込む。科学衛星では、現行計画にある電波天文衛星「アストロG」が開発の遅れから白紙撤回。水循環衛星や一部の気象衛星の後継機は開発が難しくなる見通し。

 実用衛星は日本版全地球測位システム(GPS)、資源探査などのリモートセンシング、通信の3分野を重視する。測位向けの準天頂衛星は2010年代後半をメドに4基を整備する。将来は7基体制へ拡大を目指す。

まあ概ねこれまでぽつぽつ出てきた話の既定路線ですが。資料にざっと目を通した感じでは実用系は学術系とは別枠で考えているようで一定の配慮は見受けられますが、現状の日本の宇宙開発において有人=ISS=実用と紐付けられているフシがありますので、やはりこのあたりに目を付けられてるようですね。2020年頃の月探査計画についてはSELENE-2よりも更に先のサンプルリターンや無人基地を目標としたSELENE-Xでしょうか。まあ現状、有人月探査はハシゴ外された状態ですので…。

重点項目の1つとして準天頂にご執心なのは周知の通りですが、リモセンもそこに挙げられております。しかしALOS-3が相変わらず後回しにされているのを見るとフーンという感じですが。