米の次世代有人宇宙船「オライオン」に欧州が協力合意 [AstroArts]

NASAとヨーロッパ宇宙機関(ESA)は、アメリカの次世代有人宇宙船としてNASAが開発中の「オライオン」(Orion=オリオンの英語読み)のサービスモジュール部を欧州側が提供することで合意した。サービスモジュールとは宇宙船の動力供給や推進、船内環境維持などを担う部分で、欧州の宇宙ステーション補給機ATVの技術を導入する。ATVは2008年からこれまでに3機が運用されており、国際宇宙ステーションISS)に物資を運ぶだけでなく、ドッキング中にエンジン噴射してISS全体の軌道を修正することもできる。

「オライオン」はまず2014年に既存ロケットでの試験フライトを行い、2017年のミッション1で新システムSLSでの打ち上げを行う。その後4人のクルーを乗せた初めての有人ミッションが実施される予定だ。

正式発表がきました。ESAは現行のATVを5号機までで終了させますし、こちらに注力することになるんでしょうね。これも一つの取捨選択です。日本はHTV「こうのとり」を引き続き運用し、その発展型であるHTV-Rの開発を進めていますが、なかなか予算が付かないのがねえ…



こちらは2017年の無人月周回ミッションのイメージ。このExploration Mission-1からESAのサービスモジュールを導入するという話です。打ち上げはアレスVから練り直したSLS。



こちらは2014年にデルタIVで打ち上げられるExploration Flight Test-1ミッション。この段階ではまだサービスモジュールはダミーってことなんでしょうかね。