災害時に衛星利用で通信回線確保 県とJAXAが連携協定 [山陽新聞]

 岡山県は、災害時に超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)を利用して情報・通信ルートを確保できるよう、同衛星を運用する宇宙航空研究開発機構JAXA)と連携協定を結んだ。

 協定は、県が基幹回線としている高速大容量光ファイバー網「岡山情報ハイウェイ」が複数地点で寸断された場合を想定。断線箇所にJAXAが所有する専用の小型パラボラアンテナ(直径1メートル)を設置し、光ファイバー回線が復旧するまでの応急手段として衛星経由でネットワークを維持する。

 インターネット接続や通信の高速化のため2008年に打ち上げられた「きずな」は、最大毎秒155メガビットで受信が可能。岡山情報ハイウェイの10ギガビット(1ギガビット=1000メガビット)より劣るものの、10メガビット程度の一般商業衛星は大きく上回り、現地の対策本部と県庁をつなぐテレビ会議なども可能という。

 県は今後、協定に基づいてJAXAと共同訓練や実証実験を進める。これまで高知、三重など6県が同様の協定を結んでいる。

先の東日本大震災では根本的な認知度も課題になってましたしね。商業ベースではない衛星ですので仕方ないところですが。