JAXAシニアフェロー・川口淳一郎×BCGパートナー・秋池玲子【前編】「一流は褒められない、二流だから褒められる」。三流に陥らないためのリーダーの心得 [ダイヤモンド]

リアクションホイールが3基中2基故障した時、メーカー推奨の使用法としては回転数を落とすのは危険という話だったが、現場の判断で回転数を落として運用したとのこと。その判断をした根拠がまた凄い。結果最後まで持たせることができたわけですが。

川口 これはプロジェクト全体と言いますか、研究所の文化かもしれませんが、非常にオープンなディスカッションができたことが大きいと思いますね。ディスカッションしながら決めるのは良い面と悪い面、両方あるわけで、一概にこうすべき、とは言えないんですが……。

はやぶさのプロジェクトを振り返ると、この件に限らず、非常に多くのトラブルに見舞われています。ただし、良かったなと思うのは、どんな窮地に陥っても、新しい提案が途切れることはなかった、ということ。もちろん、決めた責任は私がとるわけですけれども、決めるプロセスは必ずオープンにしていました。いつ、誰が、どこで決めているかわからないという状態になると、メンバーからいい提案が出て来なくなりますから。

うむ。大いにうむ。