スペシャルインタビュー 第2回 組織を超えたチームワークで二兎を仕留める [NEC]

普通の通信衛星を1〜2桁上回る精度だと思って下さい。それを小さな標準バスを使い、少ないリソースで実現しました。

実際の軌道上での運用では、目標の5秒角を大きく上回り、2秒角の精度で運用できています。

これは凄まじい精度ですね! 例えば「あかり」の指向精度は30秒角(安定性1秒角)ですから、汎用バスに一工夫で効果テキメン、しかも目標値の更に倍の精度を達成しているようです。

前代未聞の試験をやっています。イプシロンロケットに加振機で振動を加え、シミュレーションモデルとの整合性を確かめる試験を、「ひさき」を先端に搭載した状態で行ったんです。

時間の節約のためです。観測対象の惑星は、軌道の関係でタイミングを逃すとやりたい観測ができなくなってしまう。年明けからのハッブル宇宙望遠鏡との協調観測も控えていましたから、何としてもそこに間に合わせないといけなかった。

ああ、なるほどハッブルとの協調観測のためだったんですね−。