小惑星探査機「はやぶさ2」の小型衝突装置、開発はほぼ終了 [日経テクノロジー]

主砲完成。

 宇宙航空研究開発機構JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載予定の小型の衝突装置(SCI:Small Carry-on Impactor)の開発をほぼ終了した。「日本地球惑星科学連合会2014年大会」の中で明らかにした。

 SCIは、爆発を伴う装置であるため、はやぶさ2から切り離し、はやぶさ2が安全な場所まで退避した後で作動させる。退避に要する時間は約40分。SCIには、軽量化の必要性から、軌道を制御する機能は組み込まれていないため、この間のSCIの挙動が弾丸の衝突位置精度に影響する。すなわち、同精度は、SCIの分離速度や分離時の横方向速度、および姿勢の軸角度によって左右されるというわけだ。JAXAによれば、弾丸の衝突位置の精度は半径200mぐらいという。

新規開発部分で最もリスクの高いであろうインパクタがほぼ完成したようです。精度が半径約200mとのことですが、その誤差発生要因としてはインパクタ分離時の慣性、衝突装置のニューテーション、発射時のブレなどでしょうか。インパクタは小惑星表面から高度100〜200mに到達した時点で爆発させるという話でしたから、そうすると一番大きいのは探査機本体から分離されてから爆発させるまでの間の慣性飛行でしょうかね。探査機本体は爆発までに小惑星裏へ退避させる計画ですから、つまり安全性優先です。