頻発するプロトンMロケットの打ち上げ失敗 この10年で9回も [sorae.jp]

 前者は2008年のAMC-14や2011年のエクスプレースAM4、2012年のヤマル402の失敗に見られるように、そもそもブリーズMの設計に問題があり、実際に飛ばしたことで初めてそれが露見したケースだ。ただ、ブリーズMは最大で24時間もの宇宙航行に加え、最大8回ものエンジン再点火が可能な、極めて先進的なロケットであり、また運用が始まったのは1999年とまだ比較的新しく、運用初期での多少の失敗は仕方がないと言える。

 しかし一方で、仕様書通りの部品が使われていなかったり、部品の取り付け方を間違えたり、バルブに異物が混入していたり、さらには推進剤を入れすぎるなどといった、通常では起こり得ないようなミスが、それも頻繁に起きている。1度や2度であれば欧米のロケットでも起きたことがあるが、ここまで続くのは、製造や組み立ての体制に、大きな問題があるのは明白だ。

比較対象として若干打ち上げ頻度は少ないですが、例えばアリアン5は運用開始初期こそ幾度かのトラブルは起こしているものの2003年からの11年で約60機を打ち上げ成功率100%。その間幾度かの設計変更も加えられていますが順調に運用されています。H-IIA/Bはこれらに比べるとだいぶ機数が少ないですが、やはりこの10年で20機以上を打ち上げ大きなトラブルは起こしていません。通常は実績を積むほど事故の割合は減っていくものですから、記事で述べられている通り製造プロセスの問題が大きいように思いますね。

 ロゴージン氏は先月29日、自身のTwitterの中で、「米国はトランポリンで国際宇宙ステーションに行けばいいのでは」と発言した。ロゴージン氏はウクライナ問題を巡って米国から制裁を受けており、それに対する仕返しとして、ソユーズ宇宙船による米国の宇宙飛行士の輸送を停止させることを暗に匂わせたわけだ。ここ最近の国際宇宙ステーションへの宇宙飛行士の輸送はロシアのソユーズ宇宙船のみが担っており、さらに今後数年それが続くことへの皮肉が込められている。

 しかし今回のプロトンMの打ち上げ失敗を受け、かつてNASAスペースシャトルの計画責任者を務めた経験を持つウェイン・ヘイル氏は、Twitterでこう言い返した。

「ロシアのプロトンロケットは再び失敗し、米国のデルタロケットは連続で成功している。トランポリンが必要なのは誰だろうね?」

にしてもこの応酬www