H-IIA29号機/「Telstar12V」打ち上げ見学記


今回はあまり休みを取れなかったので、打ち上げ当日入りの1泊強行日程です。朝イチの便で鹿児島へ




機材はいつものQ400ではなくエンブラエル機。静かで乗り心地が良かったです。




8時40分過ぎ、数分遅れで鹿児島空港着。高速船ターミナルへ連絡する高速バス第2便を逃してしまいました。次の第3便は9時10分。高速船ターミナルまでの所要時間は約40分で、乗船予定の高速船は10時発とかなりギリギリです。




飛行機を降りる時にかつおぶしとか貰いました。




名物の足湯がありますが、今回はあまり嗜んでいる余裕がありません。
バスに乗り込み一路鹿児島港へ。しかし鹿児島市内へ入ると渋滞に巻き込まれ、時間はどんどん押していきます。これヤバイんじゃね?




10時ちょうど頃に高速船ターミナルに降り立ち慌てて駆け込むも、直前に船は出航してしまっていました。なんてこった! 打ち上げまでに間に合う便は残っているか? クレジットカード忘れてきたし給料明日だし手持ちはギリギリだしそもそもダイヤ編成がギリギリすぎんだろなどと頭ぐるぐるしてましたが、とりあえず種子島行きのチケットを購入しました。当然ですが出発してしまった後で払い戻しはできません。間に合わせるつもりで向かってましたからね…。
とりあえず出発まで仮眠です。





鹿児島本港を出発。桜島を背になんか潜水艦がいました。




14時40分頃、種子島に上陸。打ち上げ予定時刻は15時23分、車で飛ばしても南種子には間に合いません。仕方ないのでバスに乗って行ける所まで行って、適当に拓けた場所で見ることにします。




西之表市内の某所、ちょっと高台を登った所にいい感じの場所を見つけました。射点までの距離は約30km。天気は快晴ですし、ここからでも長く見られるかも知れません。
予報では種子島は気圧の谷間の通過があり、当日を挟んでぐずつき模様となっていたので防寒着を仕込んできたのですが、まったく不要でした。てか暑い。




カメラをセットし、スマホで公式中継をチェックしながらスタンバります。途中警戒区域内に船舶が進入したためカウントダウンがストップし「え、これ途中で降りなければよかったパターン?」と焦りましたがすぐに15時50分に再設定され逆に安心しました。うーんこの。


■リフトオフ


15時50分、中継からリフトオフのアナウンスが。タイムラグがどれくらいあるかはよく分からないので地平線に目を凝らしていると、輝点が目に飛び込んできました。







ピッチ制御を行いながら上昇していくH-IIA29号機。今回は11号機以来の204型ということでその迫力を期待していたのですが当然ここからでは分かりません。しかしぐいぐいと上昇していきます。1分以上経ってから低音で「ドドドド」という轟音が聞こえてきました。うるさいという程ではありませんが、以外と大きな音です。近くにある保育園から「がんばれー」という子供達の声も聞こえてきます。




SRB-A分離がかろうじて確認できました。




日の傾きつつある青空に溶け込んでいきました。




Twitterで呟いているとセルフィーをとのネタ振りがあったので、iPhoneを適当に置いて撮ってみました。ヘッドホンで視聴すると低音のロケット音が聞こえると思います。




打ち上げを見送り、打ち上げ仲間の方の車を待ちます。高速船で間に合っていれば恵美の湯に送って頂ける手筈だったのですが、この時間になっても迎えに来て頂けて本当に助かりました。ありがとうございます!




定宿へ到着。夕食をとりながら公式中継で衛星分離を見守ります。今回は高度化本番のロングコーストということで、静止トランスファー軌道の遠地点で軌道傾斜角をロケット側で修正した後の分離となります。総合司令塔の映像から歓声が起こり、衛星分離が確認されました。成功おめでとうございます! 見ている側としては本当に安心感のあるロケットになりましたね。見事でした!





翌日、11時の高速船で島を離れます。こちらは英語版のTelstar12Vのパンフ。「KOHDO-KA」とは。




西之表港のお土産屋で買った29号機記念焼酎。




今日の空席状況はこんな感じ。平日だけあっていつもより余裕があります。




29号機ポスター。




11時過ぎの便で島を離れます。結局今回もいい天気で打ち上げを見送ることができました。これで晴れ率80%ということで、間違いなくこれは晴れ男と言って差し支えないレベルではないでしょうか。




鹿児島港に到着し、1面を飾る現地版朝刊をゲット。





高速バスで空港へ滞りなく到着。往路もこれくらいスムーズだったらと思わなくもないですがw、とりあえず昼食。紫芋ジェラートは売り切れでした。





ナイトフライトで大阪へ帰還。こっちに帰ってきたらやたら冷え込んでいて、ここでようやく防寒着が役に立ちましたw